全国の通信記事
2025年2月21日号
佐賀管区で帰山式
【佐賀】再行を成満した小寺亮佑師の帰山式が二月二十一日、多久市等覚寺で行われた。晴天にも恵まれ、管区内外から駆け付けた同行僧六名と共に水行、報告式と滞りなく進んだ。謝辞では、支えてくれたすべての方々へ感謝の言葉が述べられ、結びに留守を預かった寺族へ恩返しを固く誓い閉式となった。
翌二十二日には同じく再行を成満した松島正静師の帰山式が佐賀市國相寺で行われた。同師は平成二十七年度の初行以来十年ぶりの入行で、強い意志が伝わる読経の音声は管内教師に留まらず、檀信徒も熱心に耳を傾けて合掌していた姿が印象的だった。
両師共に子供からの花束贈呈では笑顔がこぼれ、帰山の喜びと安堵感に満ちた様子で堂内から拍手が沸いた。
今後の更なる活躍が感じられる帰山式となった。
2025年2月15日号
長崎 信徒青年の集い総会
【長崎】平成15年以来、例年県内の信徒青年の集いを開催している。19回目となる今回は大村市の妙宣寺・法照寺を会場として2月15・16日に行われた。多くの檀信徒が県内各地から参集し、1泊2日の日程で信徒青年活動を深めた。
1日目の冒頭に妙宣寺御宝前において法味言上し、参加者の研修が成就することを祈願した。総会においては、昨年度の活動を振り返り、決算報告や次年度の活動計画を協議した。参加している1人1人が菩提寺の檀信徒の中心となり、菩提寺への参拝や行事を盛り上げていく、ひいては宗門運動の一助となる意識を持ち続けていくことを確認し合った。
会としての大きな出来事として、新しい『信徒青年の誓い』を採択した。これは、旧来の信徒青年の誓いを継承しつつ、この時代を力強く乗り越えていくため「いのちに合掌」を推進するためのものだ。
研修では昨年に引き続き、宗務院太田順祥伝道企画課長に講演をいただいた。「いのちに合掌」をテーマにお話しいただき、「合掌」を軸にして他の宗派にない日蓮宗の合掌に備わる但行礼拝の心が、参加者に深く染み込んだようであった。
その後の懇親会では、信徒青年同士の交流はもちろんのこと、教師との交流も活発に行われ、まさに僧俗一体。たのしいひと時であった。
2日目は宗務所書記の堀田泰基上人が勤める大村市法照寺に団参した。当日は堀田上人の第三行帰山奉告式が行われ、行列・水行・帰山式・特別祈祷に参列することができた。帰山奉告式にはじめて参加する信徒青年も多く、貴重な機会となった。信徒青年の『横』の繋がりがあるからこそ得られた貴重な機会だったと感じる。
全国的に見て、当県は信徒青年会が組織されている寺院が多い。それでもまだまだ1寺院1信徒青年会づくりの道程は遠い。この意気を一過性のものとせず、推し進めることでさらに信徒青年会の活動を広げていきたい。
2024年12月9日号
熊本 菊池恵楓園物故者慰霊法要
【熊本】令和6年12月9日に熊本県合志市、国立ハンセン病療養所菊池恵柳園内やすらぎ総合会館にて菊池恵楓園物故者慰霊法要が営まれた。濵田義正熊本県宗務所長を導師に式衆に宗務所職員と7名で法要が行われた。
法要には宗務院伝道部より伝道部長長谷川上人と書記の橋本上人、熊本県宗会議員の塩田上人、肥後本妙寺住職池上上人、入園者4名並びに施設職員が参加した。
閉式の後、恵楓園敷地内にある納骨堂に移動し自我偈を一読したのち法華堂跡地や施設火葬所跡地、昭和4年に作られた入所者の逃走防止用のコンクリート壁を見学し、歴史資料館を訪れた。
法要後、日蓮宗宗務院長谷川伝道部長は「こちらでお参りさせていだだき誠にありがたかったです。我々は色々なことがございますが過ぎ去ってしまったことには素直にごめんなさいと謝り、そして現在、今ここに生きていることに対してはありがとうと、そして未来においては安らかに過ごせますようによろしくお願いしますという気持ちが大事だと思います。日蓮宗は今、いのちに合掌という生きとし生きるものすべてに感謝のきもちをもって活動しております。お釈迦様、日蓮上人が私たちをつないで下さっている御縁を大事にして一つ一つの命に感謝しながら暮らしていきたいということをあらためて感じさせていただきましたと。」とご挨拶された。
菊池恵楓園は明治42年に九州7県のハンセン病療養所として現在地に開設された施設であり昭和16年に国立療養所菊池恵楓園と改称され、現在118名の入圓者が生活している。