全国の通信記事
2025年2月27日号
栃木 声明師会が先師報恩法要
【栃木】2月27日(木)、那須塩原市の等覚院(藤﨑善隆住職)で栃木県聲明師会主催による聲明業勲功の先師と北関東教区管内寺院教会結社歴代先師に対する報恩法要、並びに令和6年元日に起きた能登半島地震で自身も被災され、現地でご活躍ご尽力されている、全国声明師会連合会副会長、本延寺・妙相寺住職 河﨑俊宏師による椅子席での法要についての講義が行われた。当日は県内をはじめ東京都と茨城から僧侶檀信徒20名が参加。午後1時より河﨑師による椅子席での所作の講習と実習の後、午後4時から法要を営み、先師に法味を言上した。河﨑師は、「時代の変化とともに増えてきている椅子席での法要を今回の講義をもとに繰り返し研鑽し、先師が紡いできた法式・声明を繋いでいって欲しい」と述べた。
北海道北 いのちのシンポジウム
【北海道北】令和7年2月27日に北部宗務所(穂坂孝史所長)主催の研修会『いのちのシンポジウム』が開催された。会場は旭川市妙法寺(釋英義住職)で
39名が参加した。この研修会は管内の檀信徒、教師、寺庭婦人、寺族を対象とし、コロナ禍の3回を除いて毎年行われており、今年度は13回目
の開催となった。今回は「災害に備え、大切な人のいのちを守ろう!」を研修会テーマに掲げ、旭川市役所から藤田一彦先生と夛田大吾先生に
お越しいただき、講演と段ボールベッドの組み立て体験を行なった。藤田先生は旭川市のハザードマップを元に、旭川市ではどのような災害が
起こる可能性があるのか、そして、どのような心構えで災害に備えるのか等をお話しいただいた。夛田先生は昨年1月1日に発生した能登半島地
震の被災地支援にも派遣されており、現地の写真をスライドで紹介しながら被災地の酷さ、避難所での生活の厳しさ不自由さ等をお話しいただ
いた。参加者は皆、自分ごとと捉え真剣に耳を傾けていた。変わって後半の段ボールベッドの組み立て体験では、7,8人くらいのグループに分か
れ、メンバーと協力し、楽しみながら組み立てをしていた。ベッドが完成すると最初は恥ずかしがりながらも、一人、また一人と横になり段ボール
ベッドの寝心地を試していた。中には体格のいい男性教師2名が並んで横になっていた光景も見られ、段ボールベッドの頑丈さや床に直接寝る
よりもはるかに快適だという事を実感していたようであった。最年少で参加した小学6年生の男の子も、寝心地の良さに驚いていた。この研修会
を企画・運営している水野英修教化センター長は、「これからも皆さんが進んで参加したくなるような研修会を企画していきたい」と述べられ
研修会を締め括った。
2025年2月26日号
山梨3 南アルプス市妙了寺大荒行僧祈祷会
【山梨3】2月26日、南アルプス市の一之瀬、高峰山妙了寺(阿部是秀住職)本堂に於いて寒中100日の大荒行を成満した荒行僧を招き、妙了寺御歴代位牌、大古久尊天入魂式が行われ、檀信徒ら 名が参列した。
荒行僧による水行の後、本堂にて御祈祷会が行われ、式中には妙了寺護寺会役員によって位牌の序幕が行われ、続けて出仕した荒行僧によって大古久尊天像に墨入れが行われ開眼入魂がなされた。
妙了寺は正応元年(一二八八)の創立とされ、宗祖が身延山在山中の九年間給仕供養に勤め、宗祖より妙了日仏の法号を賜った日仏尼とその子である日了によって開かれたお寺である。
かつては三十余棟の堂宇を有する巨刹であったが、昭和二十四年四月に失火により数棟を残して灰燼に帰した歴史がある。その際多くの収蔵物も焼失しており、焼失を免れたものの燃え盛る堂宇から搬出された歴代上人の位牌は火災の影響で炭化してしまったものや欠損してしまったものも多く、位牌の新調が長年望まれていたが、この度、妙了寺の護寺会並びに檀信徒の協力により新たな歴代上人の位牌が納められた。
また、妙了寺には以前「福徳大古久尊天」が祀られていたようであるが火災でその尊像は焼失してしまったようで、阿部住職により妙了寺の復興を祈り新たな大古久尊天像が勧請された。
参列した檀信徒からは、「お寺が明るくなり昔の活気が戻ってきたような気がする」といった声や「力強い御祈祷を受けて元気を頂けた」と笑顔で話される方も多かった。
阿部住職は「身延山で宗祖を支えた日仏様が開かれたお寺、裏身延と呼ばれるように身延山を裏から支えてきた由緒ある妙了寺を火災以前のように復興させるための第一歩として歴代のご住職の位牌を新しくすることが出来たのも檀信徒の皆様のおかげである」と語られ、妙了寺の益々の発展を祈られた。