全国の通信記事
2016年11月30日号
奈良 教師研修会
【奈良】 宗務所(森本竜静所長)は十一月二十八日、橿原市の社会福祉総合センターで教師研修会を開催し、管内の僧侶六人が参加した。
有本智成師(大阪市宗林寺住職)が「よくわかる『本尊抄』4」というテーマで講演を行った。 三時間にわたり分かりやすく解説をして頂き、参加者も頷きながらメモをとっていた。森本所長は第五回までもう一回あります。我々教師の資質向上の為、研鑽していきましょうと締めくくった。
2016年11月28日号
茨城 いのりの日 歳末助け合い募金・唱題行脚
【茨城】11月28日、筑西市立正寺(齋藤要学住職)で、布教師会(長谷川玄應会長)主催、茨城県西ブロック(高橋恵章ブロック長)協賛による「いのりの日
歳末助け合い募金・唱題行脚」が行われ、僧侶14人が約4㎞の道のりを2時間かけて唱題しながら歩いた。寒空の下に響いてくる御題目の声と太鼓の音に、通りの人々が振り向き、下校途中の小学生など多くの人が足を止め、耳を傾けていた。また、歳末助け合い募金にも多くの人が協力し、中には1度家に戻って募金を用意した人もいた。
今回集まった募金と、今年9月に日立市蓮光寺(岡田堅龍住職)で修法師会(八鍬行誠会長)が開いた一日荒行堂で集められた「いのりの日募金」とを合わせて21万579円となり、全額を「日蓮宗あんのん基金」と茨城新聞社扱いの「愛の募金」へ折半して寄付した。
長野 過疎地域寺院活性化講習会
【長野】諏訪市内のホテルを会場に、11月28・29日の2日間をかけて長野県内の僧侶と檀信徒を対象とした「過疎地域寺院活性化講習会」が伝道部主催で行われた。講師には未来の住職塾の塾長を務める松本紹圭師を招き、県内の僧侶25名、檀信徒5名の30名が参加した。
講習では、寺院に必要な要素を改めて見直し、仏教会だけにとらわれず世間一般が直面している社会問題を把握することから始まった。また、ケーススタディとして具体的な仮想寺院の事例を分析し、それぞれの班に分かれながらどのような「寺業展開」が考えられるのかを学んだ。一つの事例にに対しても様々な観点が発表されたことには皆が関心を寄せていた。2日間のまとめとして、各師の寺院を取り巻く環境分析や現状を把握した上で具体的な目標をたて、それに対する行動をどのような課題と共に行うのかという「戦略図」を作成した。
参加した僧侶は「普段は漠然とした把握や目標しか無かったが、現実を見据えて具体的な事に目を向けることができた」「自分だけの力ではできないものだと感じた。講習で学んだことを持ち帰り、檀信徒と共に考えるきっかけになった」と感想をあげていた。参加した檀信徒も「非常に勉強になった」「色々なお上人とお話ができて良かった」などの感想が上がっていた。
松本師は「お寺は今までの形をできるだけ守って伝統的であってほしいと思います。変わらずにある場所がずっと続いていく大切さがあると同時に、これだけ社会が変化してきているので、ある部分では大きく変化しなければ繋がるものも繋がらなくなってしまう時代性があるのも確かです。(日蓮宗は)他の宗派の僧侶に比べて「行学」を大切にして行動力のある人が多く、私もよく励まされることがあります。皆さんがこの講習会で描いた小さなひとつでも良いので実行してほしい」と講習会の最後を締めくくった。
松本師は北海道生まれの在家出身の浄土真宗本願寺派光明寺僧侶で、世の中に対するお寺の可能性をより良くしたいという思いから出家。年間を通して未来の住職塾という寺院関係者(檀信徒含む)対象の講習会を開きつつ、全国を回りながら10年にわたる様々な事例などを元に、情報分析や未来を見据えた「寺業展開」を講義している。