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2015年5月31日号
山梨3・本乗寺 第32世 西淳伸師入寺式
【山梨三】五月三十一日、南アルプス市西南湖の金光山本乗寺で第三十二世西淳伸師の法燈継承式が行われた。
出立式を行った親元の武井長久筆頭総代の自宅では、お仏壇にて一読し盃礼の儀を執り行い、その後檀信徒と共に行列を組み本乗寺へと練り歩いた。団扇太鼓と唱題の声に引き寄せられるかの様に本乗寺までの行中には沢山の檀信徒が合掌しお題目を唱えていた。
法燈継承式では辞令伝達の後、新住職の西師は
「管内諸上人のご指導を賜わり、檀徒と協力の下に社会貢献を誓う 未来を生きる子供達の規範となるべく精進することを仏祖三宝の御宝前にお誓い申し上げ奉る」と力強い声で奉告文を読み上げた。
前住職の西義俊師は五十年もの間本乗寺の興隆に携わり、在位期間中に歴代上人墓地の整理、檀信徒墓地の整理、観世音菩薩石像建立、本堂屋根銅板葺き替え、庫裡新築、永代供養廟寂光堂設立、寺院駐車場の造成と本乗寺の発展の為沢山の事業を円成された。退山される前住職の義俊師の為、またこれより継承される淳伸師の為に、総代を始めとする沢山の檀信徒が協力し、法燈継承式に参列されていた。
来賓の方々からは、前住職の義俊師への感謝、新住職の淳伸師へ本乗寺の益々の興隆を願っての祝辞が贈られた。
新住職は謝辞の中で「前住職の様に多種多様なことは出来ないかもしれないが、仏祖三宝に御給仕させて戴くことを第一に考え、これからの本乗寺の発展に尽くしていきたいと思います。本日法燈継承するにあたり本日ご参列された皆様を始め、お手伝い頂いた檀信徒の方々等、多くの方に支えられてこの日を迎える事ができましたことを、深く感謝申上げます。」と感謝の気持ちを述べた。
静岡東 伊豆市妙蔵寺で法灯継承式
【静岡東】伊豆市妙蔵寺で第37世佐治妙心師から第38世佐治靜正師への法灯継承式と仏前結婚式が5月31日に行われ、僧侶檀信徒約120人が参列した。
妙蔵寺は第35世佐治堯英上人の代から檀信徒とともに平和活動に取り組んできた。堯英上人の遺骨収集・慰霊塔の建立、妙心師は自作の紙芝居の読み聞かせを通じて平和への啓蒙活動を行ってきた。靜正新住職は「継承されてきた平和活動を続け、折り鶴の寺として檀信徒とともに寺門の繁栄に邁進する」と語った。
静岡中・富士宮市本妙寺で本堂落慶法要
【静岡中】県内各地で五月の最高気温を更新した五月三十一日、富士宮市本妙寺(川上義宣住職)で本堂落成慶讃法要が営まれ、僧侶五十人、檀信徒約二百人が参加した。
この本堂建立は、本妙寺開闢七百年の慶讃事業として平成十五年に発願されたもの。東日本大震災や大雪などで計画が遅れながらも、このたび完成にこぎつけた。新本堂は落ち着いた雰囲気でバリアフリー化もなされ、開かれたお寺を体現している。
当日は十時半から総勢約三十人の稚児行列が行われ、約百㍍ある本妙寺参道を練り歩いた。
落慶法要は、大本山北山本門寺旭日重貫首を大導師に、十三時から営まれた。旭貫首は慶讃文の中で本妙寺開山日郷上人の生涯から本妙寺の沿革、本堂新築にいたるまでの経緯を紹介。静岡県中部宗務所中條曉秀所長と本山小泉久遠寺の吉田日綱貫首、北川前肇立正大学教授が祝辞を述べ、最後に川上住職と筆頭総代の指田友幸氏が「皆さまのおかげで、開山以来七百有余年の歴史の中で数少ない、本堂建設の時に遭遇できました。立派な本堂に恥じないように、これからも精進してまいります」と、法燈継承の決意を新たにした。
参列者からは「立派で使いやすい本堂ができてうれしい」「住職の人柄のおかげで大事業が成し遂げられ、感無量です」との声が聞かれた。