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2016年11月28日

長野 過疎地域寺院活性化講習会

【長野】諏訪市内のホテルを会場に、11月28・29日の2日間をかけて長野県内の僧侶と檀信徒を対象とした「過疎地域寺院活性化講習会」が伝道部主催で行われた。講師には未来の住職塾の塾長を務める松本紹圭師を招き、県内の僧侶25名、檀信徒5名の30名が参加した。
講習では、寺院に必要な要素を改めて見直し、仏教会だけにとらわれず世間一般が直面している社会問題を把握することから始まった。また、ケーススタディとして具体的な仮想寺院の事例を分析し、それぞれの班に分かれながらどのような「寺業展開」が考えられるのかを学んだ。一つの事例にに対しても様々な観点が発表されたことには皆が関心を寄せていた。2日間のまとめとして、各師の寺院を取り巻く環境分析や現状を把握した上で具体的な目標をたて、それに対する行動をどのような課題と共に行うのかという「戦略図」を作成した。
参加した僧侶は「普段は漠然とした把握や目標しか無かったが、現実を見据えて具体的な事に目を向けることができた」「自分だけの力ではできないものだと感じた。講習で学んだことを持ち帰り、檀信徒と共に考えるきっかけになった」と感想をあげていた。参加した檀信徒も「非常に勉強になった」「色々なお上人とお話ができて良かった」などの感想が上がっていた。
松本師は「お寺は今までの形をできるだけ守って伝統的であってほしいと思います。変わらずにある場所がずっと続いていく大切さがあると同時に、これだけ社会が変化してきているので、ある部分では大きく変化しなければ繋がるものも繋がらなくなってしまう時代性があるのも確かです。(日蓮宗は)他の宗派の僧侶に比べて「行学」を大切にして行動力のある人が多く、私もよく励まされることがあります。皆さんがこの講習会で描いた小さなひとつでも良いので実行してほしい」と講習会の最後を締めくくった。
松本師は北海道生まれの在家出身の浄土真宗本願寺派光明寺僧侶で、世の中に対するお寺の可能性をより良くしたいという思いから出家。年間を通して未来の住職塾という寺院関係者(檀信徒含む)対象の講習会を開きつつ、全国を回りながら10年にわたる様々な事例などを元に、情報分析や未来を見据えた「寺業展開」を講義している。

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