2024年10月31日
富山 能登地震被災寺院の講演会
【富山】10月31日、石川県珠洲市正院町本住寺住職の大句哲正氏(石川2部管区宗務所長)が、富山県高岡市大法寺にて基調講演を行い、本年1月1日に発生した令和6年能登半島地震による能登地域の寺院の被災状況と現状について報告した。羽咋市以北の本宗寺院34ヶ寺のうち15ヶ寺が壊滅的な被害を受けたと説明し、「未だ再建の見通しは立っておらず、復興にはまだ時間が掛かる。末永い御支援をお願いしたい」と呼び掛けた。大句氏は元日の地震で住職を務める本住寺と、代務住職を務める妙珠寺の諸堂が全壊し、自身と妻が怪我を負い、妙珠寺では前住職の寺庭婦人が山門の下敷きとなって亡くなったと語った。また、石川2部管区宗務所長として各寺院の早期復旧・復興に全力で取り組んでいると説明した。
締めくくりに、このような大災害があった時にこそ、見返りを求めずに他者に慈しみの心で接する「慈悲喜捨」の精神を大切にしなければならないと述べ、「被災者の不安・無力感を和らげる心のケアも必要だ」と強調した。講演終了後には会場で復興支援金が勧募され、全額管区の復興支援に充てられた。今後は石川2部管区全体でこのような基調講演を行い、全国に支援の輪を広げる活動を展開していく。