2014年5月17日
四半世紀続く一人の書家の軌跡
【長野】長野県安曇野市内の書家を中心とした「井上秋濤顕彰会」主催の書道展が、平成26年5月17日から19日まで同市内にある妙法寺(中込一孝住職)において第25回目の開催となった。昭和20年に安曇野市(旧穂高町)へ疎開してきた一人の書家の功績が、現代に実を結んで四半世紀にわたって伝えられ続けてきた。
書道展には井上さんの遺墨をはじめとして会員書家による作品や各書道教室へ通う幼少から学生に至るまで、500点を越える作品が所狭しと展示されていた。又、中日には同寺副住職(中込義孝師)などによる来場者へ茶菓点前も振舞われ、開催期間中は400人以上の人が来場していた。
井上さんは昭和23年頃より安曇野で書道教育を始められ、亡くなる昭和28年までのわずか5年間に書道発展の基礎を築いた。その間に門を叩く生徒は3000人余りだったと言われている。
そもそも会場となった妙法寺と井上さんの関係は昭和26年まで遡る事になる。当時の住職である妙法寺第3世中込義康師が同年2月に日蓮宗大荒行堂を成満し、帰山の際に開かれた歌会にたまたま井上さんが出席していた。その際、身延旧懐の詩を壁書されたのが結びつきの始まりとなった。平成に入り、井上さんの第37回忌を迎えると同じ年に門下の書家協賛のもとに「井上秋濤顕彰会」が創立された。書道展が初めて開催された平成2年は妙法寺創設60周年の記念すべき年でもあり、その後の寺門発展を祈念すると共に井上さんの遺徳を顕彰せんと願いを込めて現在に至っている。



















