2012年11月6日
大阪伝法川施餓鬼奉行会が塩釜海施餓鬼を厳修
【大阪市】去る十一月六日・七日、宮城県塩釜市塩釜港において、昨年に引き続き、大阪伝法川施餓鬼奉行会主催・日蓮宗大阪市宗務所後援で、「東日本大震災殉難物故諸霊慰霊並びに被災地復興祈願 宮城県塩釜港海施餓鬼法要」(以下「塩釜海施餓鬼」)が執り行われた。
そもそもこの「海施餓鬼」は大阪市此花区伝法の正蓮寺住職・奥邨正寬師が東日本大震災において大津波による犠牲者が多かったこと、そして未だに水中に没しておられる方々への思いも強く働き、三百五十年近くの伝統を持つ正蓮寺川施餓鬼法要でのノウハウを活かして、被災地の海上で慰霊施餓鬼法要が出来ないかということで話が進み、昨年十月十九日、岩手県・宮城県・福島県各宗務所の支援を受けるかたちで、「海施餓鬼法要」を実現することが出来た。
今年は震災後一年半が経ち、復興の姿はまだまだ見えないが、最近は被災地支援の方法も変ってきて、ただ義捐金を送るのではなく、現地に行ってお金を落とそう、経済的支援を行なおうというのが多くなってきたということで、今回の「海施餓鬼法要」は1泊して、翌日は現地の状況を視察することとなった。
大阪からの参加者は教師、檀信徒合わせて三十五人。今回の「海施餓鬼法要」も東北三県宗務所の御理解と御支援を得て、また宗会議員も数名参列いただき、さらには遠く愛媛県伊予西条市から万灯講の参加も得られ、昨年とは違う法要の形が組めることになった。
当日の第一会場は今回も塩釜市港町にある「いな長」さんという料理屋にお願いしたところ、快諾を得、二階広間をお借りして法要を勤めさせていただいた。お題目の書かれた千羽鶴も備えられた「いな長」での法要は、奥邨正寬師導師のもと大阪市修法師会長・高木龍延師修法導師で殉難物故の諸精霊に対する慰霊と復興祈願の御宝前修法がなされた。
塩釜港から松島湾観光船「あすか」号をチャーターし、湾内に向かう手筈だが、当日は朝から生憎の強風雨のため、「いな長」からの行列も儘ならない状態。しかし万灯講の面々は、一心に纏を振り、囃子をいれながら乗船、観光客の注目を集めていた。
強風のため海は時化の状態で船が大きく揺れる中、四条畷市如在寺住職・中川法政師が修法導師を勤め、松島湾内に慰霊と復興を祈る法要が勤められた。出仕した僧侶、檀信徒は風雨を厭わず、お題目を唱え、大阪や現地で寄せられた水溶性の経木塔婆と散華、さらには中寺正法寺の寺族、檀家によって折られた題目入りの千羽鶴が、思いをのせて海上に撒かれた。
翌日は前日とは打って変わって好天となり、参加者は東北の美しい紅葉を眺めながら、仙台市指定有形文化財である「鐘景閣」にて昼食をとり、名取市閖上地区の被災地ならびに慰霊供養施設を訪れ、あらためて津波被害の現状を目の当たりにし殉難物故の諸霊への追悼と復興への祈りを胸に大阪に戻った。



















