全国の通信記事
2023年4月8日号
広島 宗門史跡常國寺で千部会開催
【広島】四月八日から十日の三日間、広島県福山市宗門史跡常國寺(濱田壽教住職)において法華経読誦漸読千部会が営まれた。
この千部会は明治十二年から続く行事で、毎年四月に開催され地域の風物詩となっている。
今年は、東日本大震災第十三回忌の回向と、並びに世界各地における戦禍軍事侵攻の早期終結と世界平和が祈られた。
二日目には、コロナ禍で中止されていた「天童音楽法要」が四年ぶりに開催された。
法要にあたっては、日蓮宗イメージキャラクター「こぞうくん」、福山市イメージキャラクター「ローラちゃん」「鞆龍馬くん」が駆けつけた。
小学校新一年生を中心に二十三人の天童が出仕し、お釈迦様に甘茶をかけ、花・灯明をお供えした。天童たちは、自分たちが書いた絵馬を読み上げてもらい、修法師によるご祈祷を受けた。千部会会期中は多くの参拝者と子どもたちで賑わい、天童を務めた子の保護者は「ご先祖様の供養もでき、子どもは初めてご祈祷を受けることができて、有難かったです。」と語った。千部会を通して、子や孫へとお題目のご縁が受け継がれていっていた。
2022年11月20日号
広島 福山市妙法寺で新本堂・客殿落慶大法要
【広島】十一月二十日、広島県福山市妙法寺(松本恵行住職)で新本堂・客殿落慶大法要が営まれた。
秋晴れの眩しい光の中、稚児二十人が家族に見守られながら妙法寺を望む歩道を練り歩いた後、総檜造りの新本堂で法楽加持を受け、天童代表佐藤陽菜さん(9才)が祭文を読み上げた。
大法要の導師を務めた、京都大本山妙顕寺貫首及川日周猊下は慶讃文で「宗祖日蓮聖人御降誕八〇〇年慶讃事業として、幾度も総代・役員会を開き、老朽化した堂宇の再建を決議。総工費二億六千万円、三年の工期を経て大事業を成し遂げた」 と松本住職や檀信徒の偉業を讃えた。
新本堂を埋め尽くした大衆に向かい、松本住職は、及川猊下を始め慶讃法要に駆け付けた各聖や檀信徒に謝辞を述べた後、献身的に支えてくれた妻智子さんに労いの言葉をかけ、新たな本堂が檀信徒の心のよりどころとなり、地域に開かれたお寺を目指し、お題目を弘めて行く誓いを新たにし、閉幕した。
2022年5月29日号
広島 広島市本覚寺で法灯継承式
【広島】広島市本覚寺で五月二十九日、境内整備事業落慶と第三十三世渡部康國師から第三十四世渡部公友師への法灯継承式が営まれ、僧侶檀信徒約七十人が参列した。
康國師は昭和六十年に入寺以来、本堂・会館の新築など寺観を一新して寺門興隆・檀信徒教化に努め、宗門では広島県宗務所長・宗会議員などに就任した。更に今年になって広島刑務所教誨師としての長年の活動により藍綬褒章を受章した。
公友師は平成八年から師父である康國師の下で、副住職として様々な活動を続けてきた。令和元年十一月に住職に就任し、日蓮聖人ご降誕八百年慶讃事業として境内整備を行うなど、持続可能な寺院運営を模索している。
晴れて新住職として挨拶した公友師は「本覚寺創建以来四百三十二年の歴史をしっかりと受け継ぎ、次世代にバトンタッチ出来るよう、今後の人生も寺檀和融・令法久住に邁進します」と誓っていた。