2024年6月28日
東京東 信行の集い
【東京東】6月28日、台東区妙音寺(岡﨑英里住職)にて、東京都東部宗務所、並びに東京東部伝道センター主催の「檀信徒 信行の集い」が執り行われ、教師と檀信徒を併せて80名が参列した。
午前10時、開会の挨拶に立った鈴木貫元宗務所長は、日蓮宗が提唱する行動理念「いのちに合掌」について説かれ、全ての生命を敬う心を持ち、皆が互いを尊重し寄り添い合える社会を築いていきたいと話された。
法要は昨年同様、「いのちに合掌 妓楽山妙音寺 江戸十大祖師特別開帳 立正安国世界平和大法要」と題して執り行われ、読経開運の祖師像のもと教師と檀信徒が異体同心となり、平和への願いを込めて勤行した。
法要後は書院客殿へ移動、自坊で定期的に写経会を開いている小林正人上人(妙源寺)が講師を務め『欲令衆』を写経した。経文の書写に先立ち小林師から「写経する際はお経の1文字1文字を仏様だと思い、心を込めてゆっくり書写する。そうすることで雑念が払われ、生老病死の四苦からも解き放たれて、心が穏やかになっていく」と説明があり、1文字1文字、丁寧に筆を進める檀信徒たちの姿が見られた。
漫才を歓芸しながらの昼食を挟み、午後は岡﨑英里上人を導師に唱題行を執り行い、その後、徒歩で本覚寺へ移動、江戸十代祖師の一つ、日限の祖師像を参拝した。
そして最後に、本覚寺住職、沖真弘前宗務所長による墨刻の創作パフォーマンスを鑑賞して閉会となった。墨刻とは古代文字を題材に抽象化表現した作品を創作するもので、沖前宗務所長はこの日、『生』という文字に込められた古代人の思念と生き様に思いを馳せ、そこに自身の思惟を重ねて、力強く新たな『生』を描いた。
1日を通し参列した檀信徒からは、「改めて生命を敬う心の大切さを学んだ」「文字に込められた思い、お経の1文字に込められた仏様の思いについて考えさせられた」等の声が聞かれた。