オピニオン
2022年12月20日号
人生の指針
かつて、詩人宮沢賢治を熱く語った僧友の本葬儀のため新潟市古町を訪れた。
そこは歌人で書家の會津八一氏(=秋艸道人・1881~1956)の生まれ育った地だった。
氏は門弟のために『学規』(人生の指針)を定めた。
◎ふかくこの生を愛すべし ◎かへりみて己を知るべし ◎学芸を以て性を養ふべし ◎日々新面目あるべし、と。
釈尊もご入滅前の最後の説法で、弟子に向かって指針を示された。
「此の世は絶えず移り行くものである。怠ることなく真摯に励めよ」と。
あまりにも早く変貌する世の中にあっても、私たち信徒は己を見失うことなく、よく知り、学び、日々新たな人間の理想を目指して歩み続けなければならない。
(兵庫県北部布教師会長・吉川陽久)
2022年12月19日号
大阪市 第4回教師研修会
【大阪市】管区降誕800年慶讃事業 第4回教師研修会が12月19日(月)午後1時半より午後5時まで、大阪府社会福祉会館にて40名の出席により開催された。講師は日蓮宗現代宗教研究所研究員、勧学院研学職の水谷進良先生をお招きし、講題は『歪められた日蓮聖人像』で、日蓮正宗教学の歴史から小樽問答、創価学会教学の変遷まで多くの資料をご用意いただき、また、スクリーンに資料を投影しながら、分かりやすく興味深いお話を頂戴した。管区降誕800年慶讃事業としての教師研修会は今回が最後であり、参加者の方々も熱心に聞き入り、「なぜ創価学会ではいけないのか、じゃあ日蓮宗は正しいといえるのか。これを教条的でない形で伝えていく作業が何より難しく、また自己批判も伴う作業となる」との先生のまとめに、あらためて覚悟と理解を深めることができた。
2022年12月18日号
神奈川2 龍口で茶筅供養と星まつり
【神奈川2】十二月十八日(日)神奈川県藤沢市片瀬、霊跡本山龍口寺(本間日恩貫首)では、青空のもと、午前十一時から茶筅供養。午後二時から水行が行われた後、星まつり祈祷会が執り行われた。
数日前から日本列島を寒気が襲い、北海道、東北、北陸では例年より遅い降雪であったが生活に支障がでるほどに急な積雪で本格的な冬をむかえていた。その寒気は関東地方にも冷たい空気を運び、朝から冷たい風が吹き、海岸では大きな波しぶきとなり、陸では肌を刺すような空気であった。その中、僧侶と希望者はお経を唱えながら何度も水をかぶり身を清めていた。
その後、本堂内では星祭り祈祷会が執り行われた。一年間の無事健勝に感謝し、参拝者は、来る来年の祈念をしていた。
龍口寺は、日蓮聖人四大法難の一つでもあり難除けとお寺から毎年遠方から参拝者が訪れる。令和五年も元旦より三日までは修法師による正月特別祈願が朝から夕刻まで執り行われる。