オピニオン
2022年12月20日
人生の指針
かつて、詩人宮沢賢治を熱く語った僧友の本葬儀のため新潟市古町を訪れた。
そこは歌人で書家の會津八一氏(=秋艸道人・1881~1956)の生まれ育った地だった。
氏は門弟のために『学規』(人生の指針)を定めた。
◎ふかくこの生を愛すべし ◎かへりみて己を知るべし ◎学芸を以て性を養ふべし ◎日々新面目あるべし、と。
釈尊もご入滅前の最後の説法で、弟子に向かって指針を示された。
「此の世は絶えず移り行くものである。怠ることなく真摯に励めよ」と。
あまりにも早く変貌する世の中にあっても、私たち信徒は己を見失うことなく、よく知り、学び、日々新たな人間の理想を目指して歩み続けなければならない。
(兵庫県北部布教師会長・吉川陽久)