ひとくち説法
2016年6月20日号
生き生きと輝き幸せに生きたい
私たちはいつまでも生き生きと輝き幸せに生きたいと願っています。しかしこの頃ぼけてきたとか、物忘れが多くなったと言われ、気にしていませんか。心配はいりません。予定を立てて暮らしていると心身が元気になると言われています。
日蓮聖人のお言葉に「人の生き方の根本は人の振る舞いにある」と教えられています。
生き生き輝くには、心のスイッチ意欲を働かせることが大事だといわれています。
教育者の小学校校長でもあった東井義雄先生の詩に、「心のスイッチが 人間をつまらなくし すばらしくもしていく 電灯のスイッチが 家の中を明るくもし 暗くもするように」と。
やらされている時と自ら意欲をもってやる時とは心身の働きに違いがあるそうです。
計画のスイッチをいれて生きましょう。唱題は生き生き輝く力を持っています。だんだんよくなる法華の太鼓、とか。勇気もいただけます。合掌
(兵庫北部布教師会長・松村貫昌)
2016年6月10日号
ものさし
農村地区にある我が寺も以前はカエルの合唱で賑やかでしたが、最近はカエルの鳴き声も聴かなくなりました。ダーウィンの言葉に「生き残るのは、最も『変化』に適応する者である」という言葉がありますが、よく引用されるビジネス訓示に「熱いお湯の中にカエルを入れる」という話があります。真偽のほどは分かりませんが、カエルを熱湯が入った鍋に入れると、ビックリして、すぐに飛び出して逃げるというのです。一方、水が入った鍋にカエルを入れて少しずつ熱くしていくと、カエルは熱くなるのが判らず、ゆであがって死んでしまうといいます。
この話には人生の重大な教訓が含まれています。私たちは現在、過去の経験や情報により物事を判断し、思い込みというフィルターをかけて過ごしがちです。常に「身の回り」を意識し、自分の「ものさし」で判断するのではなく、仏さまの智慧という「ものさし」で判断したいものです。
(兵庫西部布教師会長・井本学明)
2016年6月1日号
仏さまの教え
宇宙をずっとビデオで撮り続けます。誕生から遠い先の未来まで。それを早送りして見ると、この世で物体が存在する時間はホンのひとときでしかなく諸行無常が判ります。その娑婆世界の中でも特に地球をクローズアップして見ていると、命ある生物も命の無い物体も元素は同じモノの中から生まれては消えゆくのを繰り返しています。諸法無我とは個と他の境界が実は無いということ。
私たちは生まれてから命ある食物をいただき、親に育てられ教育を受けます。色んな出会いがあり今の自分が存在します。それはさまざまなご縁のお陰です。周りの存在は皆過去から未来まで全て繋がっているという運命共同体を認識しましょう。人間の悩みや苦しみは他者と比べるから起き、生老病死は当然だと悟ると煩悩や執着は薄れてきます。人類が自己中心から脱却し、お互いに信頼しあうと仏国土という幸せが顕現します。その実現のために妙法蓮華経を南無することが仏教なのです。
(兵庫東部布教師会長・新間智孝)