2022年3月26日
長崎 第2回原城一揆死没者慰霊祭
【長崎】去る3月26日。長崎県南島原市 良国寺(楠本 霅昇住職)は、近隣日蓮宗寺院有志と共に南島原市 原城址ならびに市内葬儀斎場において第2回原城一揆死没者慰霊祭を行った。
今でこそ原城址は、世界文化遺産に登録され観光地となっているが、12万5千人の幕府軍勢によって、原城に立て籠もっていた反乱(ほぼ農民)軍3万7千人余りの人が非業の最期を迎えた城でもある。この戦により両軍合わせて約4万人の人命が失われ、農民一揆として外に類を見ない大惨事となり、のちに「島原の乱」と呼ばれるようになった。
当日はあいにくの天候ではあったが、檀信徒・市内外民ら約50名が参列し、原城入り口より、当地一帯に散乱していた遺骨を集め納められた「ホネカミ地蔵」前まで唱題行脚・献花が行われ、その後葬儀斎場「ありま斎場」へ場所を移し慰霊法要。天候が回復したため供物並びに10万枚のお題目写経が、島原の乱にて投身した眼前の有明海へと散舞された。
楠本住職は最後に「この地に住む者の責任として、歴史的事実は厳粛に受け止め、慰霊は続けていかなくてはならない。信仰者の1人として今の時世を鑑み、もう一度考え直していきましょう」と挨拶。
歴史に「たら」「れば」はありませんが、信仰者として・宗教者として、今の世情を改めて考え直さなければならないと痛感した。