全国の通信記事
2014年3月14日号
第70回 一日研修道場
【大阪豊能】宗務所(森慶典所長)主催、檀信徒協議会(東浦正剛会長)が後援する第70回「一日研修道場」(昭和56年以来、年2回開催)は3月14日、能勢町妙法寺(井田法幹住職)で開催され、管内教師が出仕し、過去最多の檀信徒87名が参加した。
午前9時開式、森所長を導師に法味言上。1時間の書写行に続いて、参加者達は休む間もなく植田観樹師(能勢町眞如寺住職)による歌題目講義「日蓮聖人を偲んで」を聴講。
午後は、本年秋の近畿檀信徒研修道場の主任を勤められる 京都府第一部宗務所布教師会事務局 三木天道師(教法院住職)を講師に迎え、「高度な文明は瞬間に自滅する」と題した法話を聴聞した。
三木師は、私たちは法華経という素晴らしい信仰を次世代へつなげていくことが大切であると述べ、日本は古来より法華経との縁があり、正しい信仰をすることによって神仏の御加護があるのは法華経の原理である。
正直の金言であるお題目を唱え、自分自身が正しく素直になり、そして常に受け持っていくことで自然と神仏に護られるのだと説いた。
研修の最後には、会場一杯に朗々と響き渡る唱題行で締めくくられた。
また、今回で研修30回修了者の東英毅さん(善福寺檀徒)が表彰された。
一心に修行にうちこむ一日行堂
【滋賀県】修法師会(中村龍明会長)は、一日行堂を3月7日、東近江市妙啓寺(中村会長自坊)で開催した。管内僧侶10名が集まり、前日の雪が残る中、9時より18時までの間4回の水行と読経三昧、自身の信力増進、懺悔罪障消滅のため一心に修行に打ち込んだ。
また、この一日行堂で積んだ功徳をもって、15時半から管内より集まった檀信徒約40名に法楽加持を厳修した。法楽加持に参拝した檀信徒は、迫力ある御祈祷に驚いてる様子であった。また来年もお参りしたいと言っていた。
被災地で唱題慰霊行脚
【宮城】宮城県日蓮宗青年会主催・東日本大震災唱題慰霊行脚
東日本大震災より3年が経過しようとしている。被災地は徐々に整備され、復興の兆しが見えてきている。その一方で、未だ行方不明者の捜索は行われており、津波による物故者遺族の悲しみは癒える事は無い。
平成26年3月4日、宮城県日蓮宗青年会(髙川錬信会長)主催で全国日蓮宗青年会(小泉輝泰会長)発信のもと、東日本大震災唱題慰霊行脚を仙台市・荒浜海岸にて行い、全国各地より青年僧64名が集結した。
まず仙台市・本山孝勝寺(谷川日清貫首)へ集合。本堂前にて法味言上した後、バスで沿岸部へ20分移動し、髙川会長の自坊である仙台市・華光院付近の東部道路へ到着。この東部道路は仙台市沿岸部にある高架道路となっており、この道路が津波被害を減少させた。ここから5キロ先の海岸へ向けて行脚した。晴天にも恵まれたが風が非常に強く、まだまだ寒い中、大きな声で唱題し1時間10分かけて歩いた。
そして荒浜海岸前に到着。被災地慰霊のために建立された観音像の前にて震災発生時刻の14時46分に黙祷。御回向し、小泉会長が全国の青年僧へご挨拶の後、解散した
参加青年僧の中には「被災地がかなり復興出来ていると思ったが、鉄骨向き出しの家や、更地の所が実は住宅街だと聞き、驚いた。全国版のニュースではほとんど取り上げられていない。被災地へ実際に来ないと分からなかった。」と話した。青年僧も直に被災地を見て感じる事は多かった。
被災地では「幽霊が出るので供養して欲しい」、「行方不明者が発見されるように祈祷して欲しい」、「信仰熱心な人だったのになぜ亡くなった」等の話を耳にする。被災地では僧侶の重要性が高まっている。