2013年5月26日
真庭市久世興善寺第30世朝崎暢彦師入寺式
【岡山】去る五月二十六日、真庭市久世に位置する興善寺に於いて、第二十九世朝崎玄修師から第三十世朝崎暢彦師への法灯継承式が営まれ、県内外より僧侶檀信徒約二百人が参列した。
ここ興善寺は、山門と中門の間にJRの線路が通る全国でも珍しい寺院である。
前住職玄修師は、昭和五十一年に法燈を継承されて以来三十七年の間に、山門解体修復、本堂大屋根の葺き替え、客殿・庫裡の改築、境内地整備等々を成し、寺観を一新された。
当日の天候が心配されていたが、暢彦師の新しい門出を祝うかのごとく、爽やかな五月晴れにも恵まれ、午後一時、岡山立正青年会OBならびに現会員の太鼓が鳴り響く中、久世駅から稚児・檀信徒を伴っての行列が行われた。
沿道にて見送る地域の方々の姿に、新住職としての暢彦師への期待の大きさを感じた。
続いて。午後二時より本堂において継承式が執り行われた。
玄修師が病気加療中につき、継承式不在のため、正干与人である小埜栄裕師(岡山市妙林寺住職)から暢彦師へ払子が手渡された。
暢彦師は報告文において、仏祖三宝への奉告と共に、仏祖への給仕・行学二道の精進・寺門興隆を誓い、師父玄修師・小埜栄裕師への感謝の心を述べた。
檀信徒は、安堵の表情を浮かべながらも、幼き頃から見守ってきた新住職のその堂々とした姿に涙を浮かべる者もいた。
暢彦師は、「あらためて住職という名の重さを実感しております。今まで頂いた数多くのご縁を大事にし、これからもご指導ならびにお力添えを頂きながら、檀信徒の皆様と共に、興善寺繁栄のため歩んでまいりたいと思います。」と、新住職としての決意を述べた。