全国の通信記事
2022年5月24日号
新潟北 聖地顕彰 ご遺文奉読会
【新潟北】令和4年5月24・25の両日、佐渡市において、日蓮聖人『観心本尊抄』述作750年を記念する「聖地顕彰 ご遺文奉読会」が開催され、新潟3管区の教師18名が参加した。24日は、本尊抄述作の地である本山妙照寺境内の始顕本尊宝塔前にて読経供養し、新潟西部近藤玄省所長より、昨年12月火災により焼失した伽藍の復興を願う御回向がなされた。続いて本山妙宣寺に移り、本堂を会場として奉読会を行い、『観心本尊抄』全編を2日かけて完読した。当奉読会は日蓮聖人佐渡御法難の各霊跡で、その地にゆかりの御遺文を拝読する企画で、長岡市寺泊祖師堂(『寺泊御書』)、佐渡市根本寺(『開目抄』)に続く第三回目の開催となった。次回は、柏崎市番神堂(『光日房御書』)で開催予定。
2022年4月17日号
新潟北 第50回水替無宿人供養祭
【新潟北】4月17日、佐渡市相川瑞仙寺(青木錬誠住職)において日蓮宗相川護法会主催(法輪寺住職大澤妙説会長)による第50回水替無宿人供養祭が開催された。本年は第50周年に当たり、身延山久遠寺より豊田慈證布教部長並びに布教部員、日蓮宗相川護法会会員、檀信徒、地元有志の方々、立正佼成会等総勢70名の参加になり、佐渡金山道遊の割戸より約2キロの道のりを唱題行脚し無宿人墓前で回向し、供養場である瑞仙寺へ向かった。 「無宿人」とは江戸時代、様々な理由により宗門人別改帳から除かれた人々を言い、幕府は無宿人が増えると治安が乱れるという理由で無宿狩りを行い安永七年(一七七八年)から文久元年(一八六一年)までの八十三年間に千八百七十四人の無宿人が囚人のように佐渡へ送られこの世の地獄といわれた鉱山での過酷な重労働を強いられ多くのものが帰国できずにこの地で命をおとした。供養祭は今から50年前、旧相川日蓮宗護法会会長であった青木錬昇上人(瑞仙寺前住職)が立案し毎年4月の第三日曜日に行われている。参加した地元の方は「無宿人の方々の作業のお陰で佐渡金山の繁栄がある。無宿人の方の苦労を忘れてはいけない、供養はなくてはならないもの」と語る。佐渡金山は来年ユネスコ世界遺産登録を目指している。無宿人の方々の想いを忘れてはいけない。
2021年12月6日号
新潟北 本山妙照寺の火災
【新潟北】12月6日正午前、佐渡市市野沢の霊跡本山、妙法華山妙照寺で火災が発生した。佐渡市消防本部によると、本堂・祖師堂・三十三番神堂・庫裏の四棟が全焼した。この火災で消防団員1名が軽傷を負った他、けが人はいなかった。妙照寺は、宗祖日蓮聖人御流地の一谷(いちのさわ)に建立された寺で、文永10年(1273)4月に「観心本尊抄」を述作、同7月「大曼荼羅本尊」を図顕された聖地。来年、文永10年より750年の御正当を迎える当地の悲報に、宗門各会から焼失を惜しむ声が寄せられた。