2025年10月28日
埼玉県声明師会講習会
10月28日、埼玉県声明師会では、新宿・瑞光寺にて星野顕総住職を講師にお迎えして「法服・袈裟・法衣について」の講義を受けました。
星野住職からはまず、「法服とは僧侶の服装であり、釈尊が出家者と在家の人を区別するために考えられたもの」とのお話がありました。その形は阿難尊者が田んぼの区割りを見て発想した田相衣に由来するとのこと。
袈裟については、「律衣」と「官衣」の二つに分かれ、五条・七条といった条数にも意味があることが解説されました。特に、青森・蓮華寺の角田上人による“折五条”の考案など、伝統の中にも時代に合わせた工夫がなされていることが紹介されました。
本宗独自の直綴(本衣)や素絹、指貫などについても解説があり、袖裏の色や紐の組み方など細部にわたる規定が、僧侶としての清浄と端正を表すものであることを学びました。
講義の後には、実際に衣を着装する体験も行われました。星野住職は「衣は心を正すためのもの」と語られ、その言葉が心に深く残りました。
講義を終えて、声明師会星会長は「普段なかなか目にすることのない貴重な衣を間近に拝見し、詳しく学ぶことができ大変勉強になった。今回の学びを今後の活動に活かしていきたい」と挨拶されました。
参加者一同、衣に込められた教えの尊さを改めて感じ、僧侶としての自覚を新たにする一日となりました。



















