2025年6月12日
東京東 檀信徒 信行の集い
【東京東】令和7年6月12日、葛飾区妙源寺(小林順光住職)にて、東京都東部宗務所、並びに東京東部伝道センター主催の『檀信徒 信行の集い』が終戦80年をテーマに執り行われ、教師と檀信徒を併せて80名が参列した。
午前10時、開会の挨拶に立った鈴木貫元宗務所長は、幼少期に遊んだ墨田区の錦糸公園が80年前の東京大空襲では遺体の仮埋葬場所だったと驚いた事に触れ、「今の平和は尊い犠牲の上にあり、戦没者を慰霊する事は私たちの役目だ」と供養を呼びかけ、「いのちに合掌」を行動指針としてあらゆる生命に敬いの心を持とうと話された。
続けて行われた法話では東京東部布教師会の﨑津寛光副会長が登壇し、平成20年からソロモン諸島等で活動する戦没者の慰霊供養と遺骨収集の経験談をもとに法を説かれた。第二次世界大戦中、ソロモン諸島では2万1千人もの日本兵が命を落とし、いまだに多くの遺骨が眠っているという。崎津師はガダルカナル島で長年風雨に晒され変色した緑色の遺骨を見た時の強い衝撃が忘れられないと述べ「国の為に命を懸けた者たちがあって、今、我々は生かされている、戦没者に恥じぬよう生きることが1番の供養になる」と語られた。そして「お題目には仏様の教えが集約されている。戦没者やご先祖様の為に心を込めて、日々、お題目をお唱えしよう」と伝えられた。
法要は鈴木宗務所長を導師に『いのちに合掌 戦後80年世界立正平和祈念音楽祈祷法要』と題して執り行われ、戦没者を供養すると共に、東京東部修法師会外山寛実会長をはじめ修法師13名が加持祈祷で世界平和と参列者の無病息災を祈念した。
昼食後は声優で講談師の一龍齋貞友さんによる講談会が開かれ、主人から仇を受けても恩として報いる『無筆の出世』と、自分の願いよりも他者の頼みを優先した事が巡り巡って幸せへとつながる『仙人の教え』という2本の演目を鑑賞した。
そして最後に唱題行を厳修、平和への祈りを込めて、お題目を一心に唱える参列者たちの声が堂内に響き渡った。



















