2024年10月27日
熊本 芦北町實照寺で豪雨災害復興・落慶法要
【熊本】令和2年7月豪雨災害にて全壊した熊本県芦北町實照寺(塩田義道住職)で、本堂、庫裏、仁王門等すべての工事、仏具等修復が終わり、10月27日めでたく落慶法要が営まれた。
この日は好天に恵まれ、管内法縁、組寺会寺院、檀信徒約80名が新たな門出を祝った。
4年前の7月4日朝、前日から降り続いた雨により突然本堂裏山が轟音と共に崩れた。本堂はそのまま土砂にのまれてあっという間につぶれていたという。
塩田住職、御寺族は九死に一生を得たが、かろうじて建物は無事であった本堂隣の庫裏も浸水、あたりを見渡せば町中が被害にあっていた。
しかしながらすぐに管内寺院、工事ボランティアが入り作業が始まる。仏像は修復こそ必要なものの、奇跡的にすべてが土砂から回収できた。
被災後は、庫裏に仏像を移し、できる限りの年中行事法要は継続し、檀信徒もお参りを続けながら同時に本堂・庫裏の再建が始まった。
その後、最初に庫裏、そして本堂、周辺整備、最後に仁王門完成と、新しくなったお寺が町に戻ってきたのである。
祝辞にて濵田宗務所長から「この日を迎えるまでさぞかし大変であったと思う。しかし、わずか4年という短期間での復興は日蓮宗にとっても見本となる」と語った。
最後に塩田住職は復興までの経緯を語り、
「これだけ早く復興事業が進められたのも、宗門関係御寺院、組寺会、青年会、工事ボランティア、関係する業者の皆様、檀信徒の皆様のご協力のお陰です。仏像もすべてが戻ってきました。これからはまたたくさんの方にお参りしていただきたい」と謝辞を述べた。