2022年4月29日
兵庫北 第53回護法大会開催
【兵庫北】宗務所主催の第53回護法大会が4月29日、豊岡市立光寺を会場にコロナ渦の延期により3年ぶりに開催され、各地より僧侶と檀信徒合わせて160人が参加し、「いのちの彩り ~お題目とともに~」と題して熊本県玉名郡長州長日感寺副住職塩田和香師の高座説教、法要、寺庭婦人会による宗歌・仏讃歌・和讃の奉唱が行われた。
塩田師の高座説教では、美空ひばりが数年の内に三人の家族を亡くして落胆し、その寂しさから酒に溺れる中、「自分の歌がたくさんの人達の命を救っている」ことを菩提寺住職の教化によって悟り、その後お題目の信仰を持って酒を断ち、持病の肝硬変と闘い自分の命と向き合いながら歌手活動を続けた話しをされた。また、日蓮聖人の『上野殿御返事』の「そもそも今の時、法華経を信ずる人あり。或あるいは火のごとく信ずる人もあり。或は水のごとく信ずる人もあり。聴聞する時は燃立つばかりおもえども、とおざかりぬれば、すつる心あり。水のごとくと申すは、いつもたいせず信ずるなり。此はいかなる時も、つねはたいせず、とわせ給えば、水のごとく信ぜさせ給えるか。とうとしとうとし」の御遺文を引用して、燃えさかる炎ではなく、少しの水が流れるがごとくどんな苦難にも向き合って日々粛々と法華経を読み、お題目を唱えることの継続の大切さを、美空ひばりの『川の流れのように』独唱して、その歌詞の内容でさらに説明された。
聴聞した参加者は、女性教師による柔らかな語り口の高座説教に聞き入っていた。