2016年3月13日
石川ニ・本山妙成寺 国宝昇格に向けての公開討論会
【石川2】 石川県羽咋市滝谷町にある、本山妙成寺(駒野日高貫首)にて、去る3月13日に「妙成寺の魅力2?妙成寺調査でわかったこと?」と銘打った公開討論会が開かれた。この公開討論会は、羽咋市妙成寺多面的価値調査実行委員会による市民公開講座となっており、聴講を申し込んだ約90名が参加し耳を傾けた。
その中で、京都国立博物館名誉館員の久保智康氏の調査により、客殿に置かれている須弥壇の金具が、世界遺産・二条城二の丸御殿などの金具に匹敵する桃山期の一級品である事が分かった。境内には他にも桃山期の金具が確認されており、加賀藩ゆかりの貴重な文化遺産が残るこの寺の建造物の建立時期を探る貴重な材料になると指摘した。
金具研究の第一人者である久保智康氏は客殿須弥壇の金具について、桜を彫った意匠のうち露や葉脈、枝分かれ部分の節の表現が、それぞれ桃山期の作風だと解説した。京都・高台寺の金具と比較してもなんら遜色のない作りであると高い評価をし、「当時、京都の最上級工房に発注したであろう事は確実で、客殿の造営環境を考える際に注目すべき要素である」と論じた。又、加賀藩前田家の位牌を安置する「御霊屋(みたまや)」の吊灯篭の製作時期も、元和(げんな)―寛永年間(1615-1645)との見解を示した。
妙成寺の多面的価値調査は2014年度から行われており、「妙成寺調査で分かったこと」と題したシンポジウムでは、調査委員会の櫻井敏雄和歌山県文化財センター理事長が基調講演し、櫻井氏、中尾堯立正大名誉教授、久保氏がパネル討論した。
五重塔をはじめ、十棟の重要文化財がある妙成寺では現在、建築・歴史・景観などの面から様々な事を洗い直し、「国宝昇格」を掲げ、寺院価値を高める為、市と協力し多面的調査に取り組んでいる。



















