2025年11月5日
愛媛 八大龍王像のみ入れ式
【愛媛】今治市中浜町に位置する一乗山法華寺(讃岐英昌住職)は、開創450年を記念し、寺門守護の八大龍王像を造立することになり、11月5日に「のみ入れ式」が厳粛に執り行われた。
法華寺は、天正3年(1575)に玉川町の三反地で創建された古刹である。その後、今治城内の新町へ転じたが、元禄時代に火災に遭い、全山を焼失した。しかし、今治藩第3代藩主である久松定能公の厚い帰依を受け、現在の寺町・中浜町に移転、再興された。
同寺には、15体からなるご本尊の立大曼荼羅をはじめ、久松公により帰依されたものも含め56体の仏像が安置されており、調査を終えていない小仏像も多数残されている。
今年、創見450年の佳節を迎えるにあたり、寺門では「迫力ある八大龍王像」を造立することを決定。この日、造立作業の安全と成就を祈願する「のみ入れ式」が営まれた。
八大龍王像の制作を手掛けるのは、愛知県長久手市を拠点とする仏師、江場琳觀氏。江場氏は、2005年の愛知万博で3メートルの仁王像制作に携わり、2016年には仏師としての最高位の称号「大仏師」を拝受している仏師である。
のみ入れ式には、檀家や地域住民などおよそ30人が参列し、読経が響き渡るなか、法要が営まれた。その後、下書きされた高さおよそ40cmの木材へ、江場氏と住職の讃岐英昌師が順にのみ入れを行い、八大龍王像造立の成就を強く願った。
八大龍王像の制作にあたり、仏師の江場琳觀氏は次のように語った。住職と「どのようなお姿が一番相応しいか」を一から検討し、ともに構想を練る工程を経て、ようやく木材に墨がけをした姿となり、「制作に向けて胸がこう高鳴る気分」であると述べた。また、八大龍王像が手に持つ法具について、「普通は法剣ですが、今回は寺宝の同田貫に模したものを背負うなど、仏像のルールに則りつつも法華寺ならではのお姿を作り出そうと考えている」と、宗派の特色を活かした工夫を明かした。この像が「守り刀」として、八大竜王とともに寺門を盛り立て、守ってくれるような仏像になることを願った。
参列者からは、「八大龍王様ができるのが楽しみです。」と、期待の声が聞かれた。この日は、参列した人々ものみ入れを体験し、家内安全などを祈願した。



















