全国の通信記事
2024年10月19日号
兵庫東 檀信徒協議会総会
【兵庫東】10月19日、神戸市兵庫区の妙法華院(新間智孝住職)で兵庫県東部檀信徒協議会の定期総会が開催され、役員と僧侶合わせて17人が参加した。
総会に先立ち、松本恵孝宗務所長よりコロナウイルスの影響で数年中止されていた「檀信徒協議会」の意義、大切さについてお話があった。その中で、「長年中止を余儀なくされていた行事を少しずつ復活させたい。僧侶のみならず檀信徒の皆様のお力添えが何よりも必要である」と厚い協力を呼びかけた。
総会では、現在行事復活の第一歩として試みている『総本山身延山への団体参拝』について話し合いが行われた。「もう一度、身延山へ参拝に行きたい」という多くの檀信徒の希望を叶えるため、所員は貴重な意見に耳を傾けた。
その後、『寺離れ、檀家離れが進む現代においての取り組み』と題して議論が行われた。出席者一人ひとりが意見を述べ、各寺院の苦悩や葛藤を共有した。地域性などにより取り組みに違いはあれども、「僧侶として為すべきこと」、「檀信徒として為すべきこと」を改めて考えさせられる貴重な時間となった。
また、長年欠員であった兵庫県東部檀信徒協議会会長に、満場一致で丹波篠山市妙福寺総代の萩原勇治氏が任命された。萩原氏は「檀信徒の代表として責任をもって務めたい」と一言ご挨拶され、周りから賞賛の拍手が送られた。
2024年7月24日号
兵庫東 第33回蓮の実道場開催
【兵庫東】兵庫県東部青年会(大塚泰誠会長)は、第33回蓮の実道場を7月24日~26日の二泊三日の日程で開催した。会場寺院は神戸市中央区本壽寺、宿泊場所は神戸ゲストハウスへと移され、15名の子どもたちが参加する運びとなった。仏前作法やお経の練習のみならず「命とは何か」「お題目とは何か」「家族への報恩感謝」などの仏教的な教えも説くことで、子どもたちの機根を高めていくことを狙いとした今回の蓮の実道場。布教師会、修法師会、社教会など各会の協力もあり、子どもたちは他者に対する思いやりの大切さや仏様を敬うことの尊さを学んで持ち帰った。
2024年1月17日号
兵庫東 史年会が阪神淡路大震災慰霊法要
【兵庫東 】青年会は、1月17日神戸市中央区東遊園地にて、阪神淡路大震災発生29年目の慰霊法要を行った。今年度は全国日蓮宗青年会の塩田会長を始めとした日青会会員の参加があり、計12名の参列となった。発生時刻である午前5時46分に黙祷し、物故者の霊位に読経回向した。その後、震源地に近い淡路島・岩屋漁港に向かい、海難物故者の追悼法要を営んだ。「震災から29年を経て、あの震災を知らない年代の人々が段々と増えてきている。だからこそ、想いを風化させてはならず、続けていかなければ」と清水青年会会長は語った。かの震災から四半世紀が過ぎた今、1.17の地震を『実感』としてではなく、ただの『知識』としてしか知らない世代が多くなってきている。『知識』となってしまえば、あれだけのことが起きたにもかかわらず、震災をただの災害の一つとしてしか認識されなくなる。そうなれば、あの日に起きた悲しみ・嘆きの想いすらも、震災を知らない世代に伝わらず、忘れ去られてしまうのは想像に難くないだろう。
宗祖日蓮聖人は、息子を亡くした上野殿母尼御前の悲しみを、自らのものと同じように共に悲しみ、共に嘆き、その苦しみを分かち合ったとされる。震災によって焼け落ちた街は、今やその面影を神戸に探すのは難しいと言えるほど復興した。だが、『実感』として覚えている人々の心には、今でもその崩れ去った街が焼き付いている。震災の日に受けた惨事と痛みを分かち合い、想いを次の世代に伝えていくこと。宗祖の直弟である我々にとって、その行いの意義を、忘れてはならない。