2024年1月17日
兵庫東 宗務所が 阪神淡路大震災 慰霊法要
【兵庫東】平成7年1月17日午前5時46分、6434人の尊い命を奪った阪神・淡路大震災。今年で29年目を迎える1月17日、兵庫県東部宗務所において震災慰霊法要を開催した。法要中には法華経、お題目の祈りのもと、管内檀信徒の被災者名簿が読み上げられるとともに、6434人全ての被災者へ回向供養がなされた。名前を1人ひとり読み上げることは、1人の存在も決して忘れないという強い意志の証明である。
同日の各番組では震災のニュースが報道され、当時の悲惨な映像が映しだされていた。その反面、今日も神戸の街並みは綺麗で、多くの人で賑いをみせている。情報社会の中で生きる私たちは、つい震災のことを忘れてしまいがちだ。震災を体験していない者からすると、それは非現実的なもので、追悼することに気持ちが追いつかないのも無理はない。しかし、私たちがいま不自由なく生活ができているのも、震災後たくさんの人の支えや協力があったからこそである。その事実には、震災体験の有無に関わらず、誰しもが感謝をしなければならないことであろう。
慰霊者だけではなく、町の復旧に尽力した人々、互いに支え合って神戸を守りぬいてきた人々の存在を決して忘れてはならない。
毎年1月17日に供養を行うのは、震災の記憶を風化させぬよう、また感謝を忘れぬよう、次の世代へ伝え続けていく為である。
それが、今を生かされている者にできる唯一の役目であり、これからを生きる使命なのだと思う。
被災された方や復旧に尽力いただいた方の思いが報われるよう、今日を精一杯生き、明日へ思いを繋いでいきたい。