全国の通信記事
2024年10月17日号
石川2 被災地ボランティア
【石川2】令和6年10月17日・18日の2日間にかけて、元日の能登半島地震で被災
された珠洲市正院町の本住寺と同じ市内の野々江町の妙珠寺でボランテ
ィアが行われた。
ボランティアの目的は本住寺の倒壊した本堂屋根の瓦の撤去作業。ま
た、9月21日の豪雨で濡れた妙珠寺の備品や道具などを産廃処理場への運
搬作業のために行われた。
1日目は11時頃より作業がはじまった。本住寺本堂前にて、参加者全員
で法華経・御題目をお唱えして法味言上。つづけて本住寺住職大句哲正
上人より挨拶を賜った。大句上人は挨拶の中で「倒壊した本堂の瓦葺きは
『能登瓦』という珍しい瓦が扱われている。現在では扱われていない貴
重なもので、本堂の再建に利用したい。もしくは、珠洲市のどこかの建
物や施設で再利用できればと思っている。」と語られた。
2日目は1日目の本住寺の瓦の撤去作業のつづきと、同時進行で妙珠寺
の約100枚の畳をはじめ、布団、座布団などを運び出して片付けが行われ
た。
この2日間には全国日蓮宗青年会、瓦の撤収再利用をしている「瓦バン
ク」、その活動に賛同している「坂茂説建築設事務所」と、福井の瓦会
社「越前セラミカ」の総勢40名以上の方々がボランティアに参加された
。
各団体にほぼ面識はなかったが、「ボランティア」という思いやりの精神
を一人ひとりが自覚し、各々の役割や作業を分担して行われた。両日と
も天候に恵まれ作業は捗ったが、能登瓦は通常の瓦より重量がある。3
枚重ねると約10キロの重さになるそうだ。作業行程はまず瓦の状態を確
認して、保存状態がよい瓦を運ぶこと。次に瓦を重ねて結ぶこと。そし
て指定の場所まで運びそれらを並べてまとめて縛ること。この繰り返し
を初日は約4時間行われた。休憩を挟みながらも、途中作業が捗らない時
間帯があった。しかし、参加者たちは声を掛け合いながら、「かけ声を大
きく!」「元気にやりましょう!」と互いに励ましあいながらする場面もみ
られた。約2000枚以上の瓦を誰もケガすることなく無事に撤去作業する
ことはできたのは何よりのことであった。
本住寺・妙珠寺をはじめ、能登半島の復興はまだまた道のりは険しい
が、一歩一歩と踏み出している。
2024年5月19日号
羽咋市本山妙成寺・藤井日傳貫首晋山式
【石川2】石川県羽咋市本山妙成寺で第71世・藤井日傳貫首の晋山式が5月19日に営まれた。持田日勇身延山久遠寺法主猊下や田中恵紳宗務総長、前田家第18代当主の前田利祐さんら僧侶檀信徒約300人が参列し、重要文化財の建物10棟を有する北陸随一の古刹の歴史の1ページを祝った。
式に先立ち、同寺晋山式での伝統「奴行列」が8年ぶりに披露された。この日のために練習を重ねてきた滝谷町奴保存会の22人が「へいよー、おいやせー」という独特の掛け声と動作で、籠に乗った藤井新貫首の露払い役を担った。「妙成寺を国宝に」というコピーが印刷された旗を持ち、新しい貫首の就任に期待を寄せる人たちも集い、一段と熱が籠もった行列となった。
奉告式はお題目に抑揚をつけて唱える能登特有の高題目で幕を開けた。藤井貫首が御宝前で供膳した後、第63世を務めた師の藤井日光上人(後の身延山久遠寺第91世)の妙成寺における本堂含む諸堂の屋根整備などに尽力した功績を奉告文で称えた。また開山の日像上人や伽藍を整えた加賀藩祖・前田利家公側室の寿福院、同寺を支え続けた先師らに報恩感謝を捧げるとともに能登地震復興を祈念した。自我偈では高題目を担当した檀信徒がうちわ太鼓で拍子を取り、堂内一体となった読経がこだました。
祝辞では岸博一羽咋市長が10棟の重要文化財の国宝指定に期待を示し、能登地震復興につながることを願った。謝辞に立った藤井貫首は、能登の復興を第一としながら、第69世を務めた駒野日高上人が先頭に立って取り組んでいた国宝昇格運動を引き継ぐことを誓い「この努力が結実することを」と願った。再び檀信徒一体となる高題目が披露され、慶事の余韻あふれるなか、式が閉じられた。
(支局発)
2019年7月29日号
石川2 第四十四回少年少女のための修養道場開催
【石川2】第四十四回少年少女のための修養道場開催。七月二十九日から三十一日までの三日間、七尾市妙圀寺に於いて、第四十四回「少年少女のための修養道場」が行われ、研修では、正座の仕方、合掌や数珠の持ち方、お仏壇のお参りの仕方などの「仏前礼儀作法」や、「お経練習」「高題目練習」などを教わった。
食事の前には全員で合掌して「食法」を唱和し、「いのち」に感謝して食事を頂いた。
レクリエーションでは、ボーリング大会が行われ、子供達は大いに盛り上がり、その後、お寺に戻って屋台村に参加し、出来立ての焼きそばやかき氷を食べ、ダーツや型抜きなどの催し物やビンゴを楽しんだ。
最終日の閉場式では大句哲正宗務所長・番匠義雄檀協会長・鈴木和憲日青会長より、三日間の修養道場を終え、ねぎらいの言葉と修了証が渡された。