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2024年6月16日号
東京北 管区伝道企画会議
【東京北】6月16日(日)、谷中大行寺(荒居稔宣住職)において令和6年度管区伝道企画会議が、宗務所所長・宗会議員・伝道担当事務長・宗務担当事務長・広報委員長・五会代表・参事・書記局員・通信員・伝道事務局員・広報委員の合計35名出席で開催された。
始めに、荒居宗務所所長から挨拶を頂戴した。引き続き、渡邉彰良宗会議員より現状の宗政について説明を頂戴した。引き続き、宗務院よりお越しいただいた伝道部伝道企画課長の太田順祥上人より宗門の長期布教方針となる「いのちの合掌」について今一度、その内容についてご説明を賜わった。また、日蓮宗といえば「いのちに合掌」といったことが世の中に浸透するような布教を教師一人一人が取り組んでいくようお願いがあった。その後、令和6年度管区伝道企画会議討議項目である、①葬儀や法事に関する問題点や課題について話し合ってください。また、その解決策があればご提示してください。②葬儀や法事において、何か工夫していること、是非行った方が良いと思うことがあれば教えてください。③日蓮宗の強みと弱み。以上3点に関して討議され各聖より様々なご意見を頂戴した。
結びに荒居宗務所所長の発音にて玄題三唱し無事閉会となった。東京都北部では今回の管区伝道企画会議をはじめ管内教師大会や宗政懇談会を開催し、宗会議員より現今の宗政の説明と管内教師の意見交換の場を設け、管内和合の一助となっていることから、今後も大切な場として様々な会議、活動が執り行われることを切望する。
2024年3月13日号
東京北 第64回教師研修会
【東京北】令和6年3月13日、東京都北部布教師会主催の第64回教師研修会が谷中経王寺(冠哲史住職)に於いて開催された。
講師には講談師の七代目 一龍斎貞鏡師を迎え「講談師に学ぶ~話し方の心得~」と題してお話を頂戴した。
講談は、僧侶の法語を淵源にもつ日本三大話芸(落語・浪曲・講談)のひとつで、「噺す」落語、「唸る」浪曲に対して、「読む」講談は、かつては講釈とも呼ばれていた。貞鏡師は、落語が「笑い」、浪曲が「泣き」を心とするのに対して、講談はまるで見てきたように語る「嘘」のエッセンスをもっていると語る。話し方の心得について貞鏡師は、講談では、ただ大声で滑舌よく語るばかりではなく、舞楽・能楽の構成形式と同じく「序・破・急」が大事であること、聞き手の反応を気にしすぎないよう、様子を伺いながらゆっくり話すこと、結末は最後まで語らず次に繋がる含みを持たせることが大事だと話す。休憩後、引き続き貞鏡師による日蓮大聖人御一代記を拝聴した。臨場感ある語り口調と貞鏡師の実体験を混ぜつつの講談は、ご生涯をより鮮明にさせ心を奪われていく感覚であった。
なお、開催寺院となった経王寺は本年80遠忌正当の東京大空襲で亡くなられた六代目一龍斎貞山氏の墓所がある。今回の研修会は仏縁を感じる中で、僧侶の法話に役立つ内容をご教示いただき、大変、有意義な講習会となった。
2024年2月19日号
東京北 七面大明神例大祭・大荒行堂成満國祷会
【東京北】台東区谷中 本山瑞輪寺(井上日修猊下)に於いて令和6年2月19日に七面大明神例大祭・大荒行堂成満國祷会が厳修され、本年の日蓮宗加行所を成満した行僧15名が出仕し、檀信徒僧侶約100名以上が参列した。本年の日蓮宗加行所第4行を成満された加藤真久上人(静岡県妙蓮寺副住職)が水行導師、修法導師を勤められた、水行式では15名による水行を檀信徒は合掌しその様子を見守っていた。引き続き、井上日修猊下を法要導師に更には、稲荷泰雅上人(瑞輪寺執事長)並びに渡邉宝道上人(宝晃寺住職)が副導師をお勤めになられ、国家の安泰、殊に令和6年元旦に発生した能登半島地震により被災された方々が1日でも早く元の生活にもどれるよう、早期復興を祈念された。行僧の早く力強い読経と、一糸乱れぬ木剣による御祈祷、大衆法楽では参加された檀信徒を囲み、その力強い声に皆が合掌し、撰経をあてられている姿が印象的であった。その後、本年の日蓮宗加行所を成満した出仕行僧を代表し第5行、全堂副代表を勤められた下津行輝上人(神奈川県法船寺住職)より、「本年は中山法華経寺で荒行が開催されてから50年という節目の年の中、54名という最小人数での行堂開催となりました。初行さんより5行上人に至るまでどのような行になるのか、また、コロナウイルスのことも気掛かりでありましたので大変不安の中、入行をさせて頂きましたが、お陰様をもちまして誰一人も欠けることなく、無事に2月10日を迎え成満することが出来ました。まさに皆で支えあう、助け合うことを大事にし、一人も欠けることなく54名で出行できたことが何より有難く思っております。またそれは、支えてくださる外護のお力があったからだと我々行僧は理解をしています。今日これだけの人数をもってご出仕させて頂かせて貰いましたことを行僧を代表致しまして御礼申し上げます。」とご挨拶された。
結びに井上猊下より「本年は日蓮宗大荒行を成満されました15名の行僧の皆様をお迎えしての七面大明神例大祭・大荒行堂成満國祷会となりました。御挨拶を頂きました、下津上人を始め、各行別に大勢の各聖が当山へおいで頂けましたこと、心から御礼を申し上げます。そして、皆様の無事御成満を心からお慶び申し上げる次第でございます。誠におめでとうございました。この壱百日の行は、朝の三時から夜の十一時まで読経三昧、そして七回の水行と、本当に苦修練行、死と対面しながらの行を終えられた方ばかりの聖者でごさいます。『寒水白粥凡骨將死』、水を被りお粥をすすりながら過ごし、凡骨將に枯れなんとす。『理懺事悔聖胎自生』、自ら懺悔をすることによってこそ、聖胎自ずから生ず、生まれ変わってまさに仏様の様な聖者になって、本日この瑞輪寺にお目見え戴いた次第でございます。私も昭和39年・49年と行を経験しております。死をもって入行しますので時には亡くなる方もおられる訳です。私の友人で第参行入行中に遷化された方もおります。それくらい大変な行を終えられた方々であり、まさに100日結界の聖者であります。今、皆様方は有難い御祈祷を受けました。必ず大きなご利益があるはずでございます。今後とも皆様方が一生懸命にご信仰をされることをお願い致しまして、ご挨拶とさせて頂きます。」と謝辞が述べられ、その後、山内の東京七面山堂内にて行僧による特別祈祷があり、七面大明神例大祭・大國祷会は無事円成した。