全国の通信記事
2025年10月18日号
京都1 近畿教区檀信徒研修道場
【京都1】10月18日・19日の両日、京都市上京区の本山妙覚寺(宮﨑日厳貫首)を会場に、日蓮宗近畿教区主催による「第42回近畿教区檀信徒研修道場」が開催された。近畿各地から38名の檀信徒が参加し、今年のテーマ「救い」について二日間にわたり研鑽を深めた。
各講師による講義では、「救いとは何か」「どうすれば救われるのか」という根本的な問いを軸に、仏縁の尊さや、生老病死の四苦をどのように受け止めるべきかなどを学んだ。また、救いを与える仏とは誰なのかを共に考え、久遠実成の本師釈迦牟尼仏こそが私たちを救う仏であること、その救済の姿が顕されている大曼荼羅御本尊の世界に身を置き、法華経の説く普遍的な救いを実感した。
参加者全員が輪になって行った法座では、それぞれが自身の体験を語り合い、救いを感じた瞬間や、苦しみの中で支えとなった信仰を共有した。
最後の主任講義では、法華経・お題目による救済は個人にとどまらず、過去・現在・未来の三世にわたるものであると学び、「救われる自分から、人を救う自分へ」という自覚を新たにした。
参加者からは、「お題目を唱える中で心が整い、救いの意味が少しずつ見えてきた」「人を思いやることが、結局は自分の救いにつながると感じた」との声が聞かれた。二日間は終始和やかでありながらも、深い信仰と感謝に満ちた学びの時間となった。今回得た気づきが、参加者一人ひとりのこれからの信仰実践の糧となる。
2025年8月30日号
京都1 第60回夏季大学
【京都1】令和七年八月三十日(土)、京都市中京区 ホテル本能寺に於いて、第六十回目となる夏季大学が、日蓮聖人門下連合会主催、京都日蓮聖人門下本山会後援のもと開催され、僧俗約七十名が参加した。
令和七年度は、第一講に木村中一身延山大学教授による講演『御遺文にみる機知と温情』が、第二講に京都市北区常照寺住職、日蓮勧学院学職 奥田正叡師による講演『いのちに合掌~綱脇龍妙上人と身延深敬園~』がそれぞれ行われた。
第一講では、『芋一駄御書』や『兵衛志殿御返事』などの日蓮聖人の御遺文を読み解きながら、その文中に込められた日蓮聖人の御言葉の温かみや、人の悩みに心から寄り添うようなお心に触れつつ講演が行われた。
第二講では、「いのちに合掌」をメインテーマとして、綱脇龍妙上人のご生涯を辿りながら、綱脇龍妙上人の法華経に基づく宗教観、ハンセン病と身延深敬園の設立の思想背景や概況、国立ハンセン病療養所の実態について深く講演が行われた。
どちらの講演も参加者が引き込まれるような非常に意義深い講演であり、講演終了後には大きな拍手をもって夏季大学が閉じられた。
2025年7月25日号
京都1 近畿地区僧風林
【京都1】令和7年7月25日から31日までの7日間、京都市左京区の本山・頂妙寺(田中日淳貫首)において、第72回近畿地区僧風林が開林されました。今年は、近畿各地より20名(男性18名、女性2名)の林生が参加しました。
僧風林期間中、林生たちは互いに励まし合いながら、朝の早起きから夜の就寝まで、読経や仏伝・祖伝の学習、写経、法要式の実践練習など、密度の濃い修行の日々を送りました。
また、比叡山延暦寺および横川定光院への参拝も行い、日蓮聖人の足跡に直接触れる貴重な体験を通して、僧侶としての基礎を心身ともに培いました。
最終日には、京都八本山の貫首方や近畿教区内の各聖に加え、林生の師匠・ご家族・親族の見守る中、田中日淳貫首を導師に迎え、林生のみで模範法要を堂々と厳修しました。この法要は、一週間の修行の成果を示す集大成となりました。
閉林式では、林長である田中日淳貫首より、「この一週間で学んだことを心の支えとし、信仰の柱としてこれからの成長につなげてください」と、林生たちへ温かくも力強い激励の言葉が贈られ、幕を閉じました。



















