全国の通信記事
2024年9月29日号
兵庫北 養父市實相寺開創550年慶讃大祭
【兵庫北】9月29日、兵庫県養父市實相寺(堂前智洸住職)にて「實相寺開創550年慶讃大祭」が行なわれた。
午前10時より慶讃法要が厳修され、檀信徒約50名が参列した。堂前智洸住職は謝辞で「今後も檀信徒の皆様を大切にしていくとともに、これからまた100年先實相寺が続いていくよう、新たな挑戦もしていきたい」と今後の抱負を述べられた。
午後からは、慶讃イベントとして、キッチンカーの出店、朝来市・虎臥陣太鼓の演奏や、地元養父市のグループによるダンス、箏・尺八・三味線の演奏、菓子まきが行われ、多くの地域住民が訪れた。
2024年9月18日号
大阪豊能 第91回1日研修道場
【大阪豊能】宗務所主催、檀信徒協議会が後援する第91回「1日研修道場」(昭和56年以来、年2回開催)が9月18日、能勢町妙法寺(井田法幹住職)で開催され、檀信徒37人が参加した。開式の法味言上に続いて、書写行の後、植田観樹師(眞如寺住職)の講義『法華経の行者日蓮聖人』その5を聴講。午後は、大阪和泉管区布教師会の藤本静潤会長(堺市日聖寺住職)を迎え「お彼岸、浄土と穢土」をテーマに法話を聴いた。参加者は唱題行で1日を締めくくり、修了式では水越田加子さん(妙法寺檀徒)が50回の研修参加という節目を迎え、盛大な拍手で祝福された。
2024年9月10日号
京都1 大本山本圀寺で布教院
【京都1】令和6年度日蓮宗布教院が、京都市山科区の大本山本圀寺(早川日章猊下)において、8月30日から9月12日まで開設され、全国から集まった14名の僧侶が研鑽を積んだ。布教院では主に「高座説教」の技術を学ぶ。この高座説教は、日蓮宗に伝わる伝統的な説法であり、一説には現在の落語がこの説法から派生したとも言われている。その特徴は、高座と呼ばれる壇上で行われる儀式に始まり、日蓮聖人の一代記を語る「繰り弁」を中心に進められる点にある。声色を変えたり、身振り手振りを交えて登場人物の心情を表現するスタイルは、落語と共通する部分が多い。
9月10日には卒業試験が行われ、富山県蓮乘寺住職の福井教純師と静岡県常圓寺住職の田島蓮芳師が試験に臨んだ。両師とも、堂々とした佇まいと柔らかな語り口調で、聴聞者を魅了した。ある女性聴聞者は、「新幹線に乗って卒業試験に駆けつけました。福井上人と田島上人のお話が大好きで、ファンなんです」と微笑みながら語った。卒業試験に挑むまでには、数多くの高座を経験する必要があり、両師はこれまでに全国で何十、何百回と法話を行ってきた。そのため、試験当日は、両師のファンをはじめ、多くの人々がこの晴れ舞台を見届けるために全国各地から集まっていた。
聴聞者がいてこそ成り立つ高座説教。布教院の院生たちは、遠路はるばる足を運んでくれた聴聞者への感謝を忘れることはないだろう。布教院で得た学びを糧に、各自の寺院に戻り、宗門の発展に尽力していく決意を新たにした。