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2025年4月12日号
三重 第58回立正平和祈願会
【三重】日蓮宗三重県宗務所(三重県桑名市円妙寺内)主催による第58回立正平和祈願会が4月12日、三重県桑名市の三重祭殿、法宴会館にて開催された。毎年、立教改宗に合わせ4月に行われる立正平和祈願会、58回目となる今回は名張を会場にして開催。教師30人、檀信徒約92人が集い、法話を聴き、唱題行などの修行にはげんだ。
午前10時。立正平和祈願会が開会。第一講は社教会より冨田周温上人(三重県熊野市本乗寺住職)による講話がおこなわれた。中道はちょうど真ん中ではなく良い加減であり、水の温度に例えると熱い時や冷たい時が最適のときもある。人生における中道も人それぞれであり、それを見つけることが大切だと話をした。次いで第二講は、青年会より前原誠伸上人(鈴鹿市鞠鹿野寺住職)による唱題行がおこなわれた。唱題行に取り組む心得として、立正平和祈願でも掲げる世界平和という大きな目標において個人の力では無力のように思えるが、仏様の教えを守り個人個人が幸せになる事で実現され唱題行はその一助となると話すと皆真剣に唱題行に励んだ。第三講は、布教師会、伝道センターより加藤英慶上人(三重県桑名市寿量寺住職)による法話がおこなわれた。伝道センターでは法華経の内容をより知ってもらおうと法華経を解説した教箋『法華百葉』を毎年5部ずつ作成している。例年はこれを元に布教師会か伝道センターの僧侶が法話をしていたが、今年からは当番管区の若手が担うようになった。加藤上人は初めての大人数の前での法話で貴重な経験を詰めたと語った。昼食を挟んで午後からは三重県内の僧侶約30人も一同に出座して立正平和祈願大法要が厳修。僧侶・檀信徒が一つとなって読経唱題と修法をおこなった。
2025年2月15日号
三重 祈願会×水行祭
【三重】2月15日伊勢市にある日蓮聖人「誓願の井戸」の改修完了を祝い、三重県日蓮宗青年会(前原誠伸会長)主催で「祈願会×水行祭」が行われ70名を超える参詣者を迎え、僧侶檀信徒合わせて21名で水行を行った。
誓願の井戸は三重県伊勢市にある史跡で、近畿日本鉄道宇治山田駅から徒歩15分、伊勢神宮までは車で10分の立地となっている。1253年、日蓮聖人は比叡山での遊学を終え安房に戻る際に伊勢を訪れ、この井戸で百日間の水垢離を行い身を清め伊勢神宮に参拝。その際に「我日本の柱とならん、我日本の眼目とならん、我日本の大船とならん」と三大誓願を立てたと伝えられている。配管の劣化等に伴い井戸の水が使われる機会がなかったが、2022年に行われた井戸内部の大規模な検査や清掃によって再度綺麗な水を汲めるようになった。飲用は不可。
当日は2月ながらも12度という温暖な天気に恵まれた。参詣者は受付後、誓願の絵馬にそれぞれの誓願を書き、日蓮聖人が誓願を立てられたこの地でお誓いを立てた。14時半になると加藤英明三重県宗務所所長(桑名市、円妙寺住職)より挨拶と井戸の縁起の説明があり続いて、導師に高鍋鳳憲三重県修法師会会長(伊賀市、立正寺住職)を迎え祈願会が厳修された。祈願会では井戸の開眼と参詣者の書いた絵馬の祈願が行われた。その後の水行祭では4座で21名が水を被った。中には初めて水行をするという人も居たが大きな声で肝文を唱え寒行に励んでいた。最後に前原誠伸三重県青年会会長(鈴鹿市、鞠鹿野寺住職)から挨拶があり大盛況のうちに終了した。参詣者は絵馬に書いた誓願の実行を誓い、絵馬を手土産に帰路についた。
2024年11月26日号
三重 檀信徒研修道場
【三重】四日市市の湯の山温泉希望荘において11月26日、日蓮宗中部教区主催、檀信徒研修道場並びに第35回三重県檀信徒研修会が開催され、中部教区各管区より合計93名の檀信徒が参加した。10時に開講式が行われると第一講では延本妙泉師(身延山布教師)が講師として登壇し、祈りとは「人のふるまい」というテーマで、刻石流水の信念をもって恩を返し、恩を繋ぐ事の大切さを説いた。昼食と檀信徒協議会を終えると、第二講では天野行淳上人(日蓮宗中部教区長)が講師として登壇し、みんな尊い人ばかりというテーマで法華経を信じる人々の尊さを皆が理解しお互いが敬いあうことで仏様の世界が実現される事を説いた。続く第三講では、日蓮宗三重県青年会より前原誠伸上人(鈴鹿市鞠鹿野寺住職)による唱題行が行われた。仏様の教えを敬い実行するお誓いをするというお題目の意味と唱える際の心得を説明し唱題行に臨むと参加者の力強い声が響き渡った。15時15分に閉講式が行われると天野行淳上人より信行証が授与された。