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2024年8月19日号
三重 第50回少年少女のための修養道場
【三重】8月19日から21日の3日間、日蓮宗三重県青年会(前原誠伸会長)主催、日蓮宗三重県宗務所(三重県桑名市圓妙寺 加藤英明所長)共催のもと身延山で第50回少年少女のための修養道場が開催された。小学1年生から中学2年生までの少年少女18名が参加した。
桑名市壽量寺で開会式を行い身延に向け出発し午後1時に身延山に到着。久遠寺内の案内を受けた後、御廟所を参拝し。その後、宿泊地の研修道場にへ向かった。翌日の久遠寺での朝勤に備え仏前作法を習いお経の練習をした。日没後は暗闇の中での唱題行を行い、花火やスイカ割りで夏を満喫した。
2日目は午前4時45分に起床し久遠寺の朝勤に参拝した。不慣れな早起きに苦戦していたが緊張した面持ちでお経を読み、お焼香をした。道場での作務行を終え朝食の後で輪番奉仕へと向かった。委嘱式では想像以上に大きな声でお経を読み、感動するスタッフも居た程だった。御真骨を参拝すると日蓮宗の歴史の深さに驚く子供が多かった。身延山ウォークラリーでは子供たちは手元のヒントを元に総門から思親閣ロープウェイまで身延の名所やお店を回った。ロープウェイに乗り思親閣でお参りをして、富士山の見える雄大な景色を楽しんだ。夕方には道場に戻り、オリジナルのレクリエーションと法話を通じて「縁」を学び、多くの人やものに支えられて生きている事を知った。
3日目も、朝勤に出たのち長めの作務行で道場の隅々まで清掃を行った。そして、待ちわびていた富士サファリパークへの行楽に向かった。班ごとに園内を散策し動物と触れ合った後にサファリバスへと乗り込んだ。バスに取り付けられた柵の向こうの熊やライオンに少し怯えながらも餌やりを楽しんだ。今回は記念すべき第50回の修養道場でしたので身延山での2泊3日の慣れない長丁場でしたがトラブルもなく笑顔で解散することが出来た。子供たちも身延の神聖さを感じ、神妙な面持ちでお参りをする姿が印象的であった。また遠方での集団生活、電子機器に触れない生活に最初は戸惑いを見せていたが、今の子供たちには新鮮な体験で新たな知見を得られたようだった。
2024年4月13日号
三重・立正平和祈願会で唱題行
【三重】日蓮宗三重県宗務所(三重県桑名市円妙寺内)主催による第57回立正平和祈願会が4月13日、三重県名張市の名張産業振興センター・アスピアにて開催された。毎年、立教改宗に合わせ4月に行われる立正平和祈願会、57回目となる今回は名張を会場にして開催。檀信徒約102人が集い、法話を聴き、唱題行などの修行にはげんだ。
遅咲きの桜が咲き誇り穏やかな気候となった当日午前10時半。立正平和祈願会が開会。
第一講は社教会より冨田周温上人(三重県熊野市本乗寺住職)による『お寺の活用』と題しての講話がおこなわれた。多様な役割を担っていた寺院の歴史を語り、自身の兄弟が寺院でオーケストラの演奏して回る活動をしている経験を踏まえ、祈りの場としてだけではなく人生の糧となるような場としても活用できるのが理想だと話した。
次いで第二講は、青年会より前原誠伸上人(鈴鹿市鞠鹿野寺住職)による唱題行がおこなわれた。仏様の教えを敬い実行するお誓いをするというお題目の意味と唱える際の心得を説明し唱題行に励んだ。第三講は、布教師会、伝道センターより鷲阪仁昭上人(三重県名張市良薬堂結社教導)による法話がおこなわれた。伝道センターでは法華経の内容をより知ってもらおうと、平安時代の歌謡集『梁塵秘抄』に詠まれている法華経二十八品歌等から法華経を解説した教箋『法華百葉』を毎年5部ずつ作成しており、この『法華百葉』を元に法話を行った。昼食を挟んで午後からは三重県内の僧侶約30人も一同に出座して立正平和祈願大法要が厳修。僧侶・檀信徒が一つとなって読経唱題と修法をおこなった。
2023年12月2日号
三重 第34回檀信徒研修会
【三重】亀山市の亀山市文化会館において12月2日、三重県日蓮宗宗務所主催、第34回檀信徒研修会が開催され、教師15人檀信徒40人が参加した。
13時30分から開会式が行われた後、黒宮教慎上人(津市、佛眼寺住職)による写経が行われた。今回、写経したのは『妙法蓮華経』如来寿量品第十六 自我偈で、写経を始めるにあたり黒宮上人は自我偈を現代語に訳し分かりやすく説明された。説明が終わると檀信徒は集中した面持ちで写経に移った。
写経が終わり、15時からは冨田周温上人(熊野市、本乗寺住職)による法話が行われた。冨田上人は始めに自身が教誨師として刑務所や拘置所に入った時に受刑者から生きる意味を問われた経験を話された。法話ではその時の受刑者へ話したことや自身の経験を交えながら、今、私たちが生きているのは縁起や様々な繋がりによるもので、過去を遡ればご先祖さまの繋がりのどこか1つが欠けてしまえば今の私たちは肉体的にも精神的にも存在することはない。先祖代々の繋がりによって今の私たちはいるのであって、さらには未来にも生きていくのだと話された。
結びに今を生きる私たちの肉体と精神に何を入れるか、汚れたものではなく清浄なものを入れるためにはどうしたらいいのかを考えて生活していただきたいと話された。
閉会式では三重県宗務所副所長栁川尚史上人(四日市市、光延結社教導)が挨拶の中で、生まれてきたことに感謝をして菩提寺を大切にして住職と共に努めていただきたいと話され、最後に地元寺院を代表して浅井教幸上人(松阪市、法久寺住職)が、本日は行と学の二道を励んでいただき檀信徒の皆様の糧となったと述べられた。