全国の通信記事
2025年9月30日号
大阪和泉 第55回近畿教区教研会議
【大阪和泉】令和7年9月30日、大阪府堺市の本山妙國寺(岡部日聡貫首)において第55回近畿教区教研会議「地域で『生き生き』生きるお寺へ~『苦に出会いなおす』ことでできること」が開催され、教師74名が参加した。
大阪市住吉区の浄土宗願生寺住職・大河内大博師が講師を勤め、自坊で実施している「お寺地域ともいき社会プロジェクトさっとさんが」の事例を元に、これからの地域における寺院・僧侶の活動戦略について、持論を展開した。
子ども食堂の運営を通じて社会の中に「恩送り」を定着させる仕組みを作ったり、医療的ケア児と地域の子どもたちの交流を通じて相互理解を育むことで、災害時においても自然に「恩送り」が行われ支えあいが可能となる、そうした「地域力」の醸成に寺院・僧侶が寄与することができると述べた。
また、法務とグリーフケアについては、遺族は死者との「継続する絆」を持ちながら、語ることを通して自分自身を再構築していくのであり、しっかり「傾聴」をすることでその営みを支えるのが、寺院・僧侶の役割であると述べた。
その後、三つの分散会に分かれて参加者から積極的な意見交換がなされた。全体会議では事業展開のきっかけやプロジェクト運営・組織化のアイデア、僧侶自身の心のケアなどについて、活発な質疑応答が行われ、大変有意義な研修会となった。
2025年5月11日号
大阪和泉 妙見まつり大祈祷会
【大阪和泉】令和7年5月11日、大阪府河内長野市の妙長寺(吉村常妙住職)において妙見まつり大祈祷会が開催され、荻山泊水師による奉納演奏会「薩摩琵琶の妙音~祈りの物語~」が行われた。荻山師は弁慶と牛若丸の一幕「橋弁慶」や、子ども琵琶として「うさぎとかめ」のほか、「伊豆の御難」を演奏。「伊豆の御難」は、由比ガ浜にて日蓮聖人が伊豆へ流罪となる際に、弟子の日朗上人がその場に駆けつけ別れを偲ぶという場面。勇壮かつ美麗な琵琶の音色と語りの歌声に、参詣者は日蓮聖人の苦難を偲び、妙法弘布への決意や師弟の信頼関係に思いを馳せ、報恩感謝の心を新たにした。アンコールでは地元・南河内に縁のある楠正成公の「大楠公」の一幕が演奏され、堂内は拍手に包まれた。その後の大祈祷会では和泉管内修法師総勢12名による法楽加持とお餅まき・お菓子まきが行われた。フィナーレでは吉村彰史副住職とのじゃんけん大会が行われ、妙見菩薩や虚空蔵菩薩、大黒天さまからのおさがりとしてたくさんの供養品が授与された。イベントを企画運営する吉村彰史副住職は、妙長寺に安置されている伊豆海中より出現の釈尊像(レプリカ)について解説したほか、「激動の時代を超えて伝えられてきた武勲や鎮魂の祈りが薩摩琵琶の演奏に込められていると思います。立正安国・平和への願いを未来へと紡いでいく物語の中に、私たち自身も参加しているような、そういう体験や感動のできる開かれたお寺づくりを目指していきたい」と思いを述べた。
2025年2月15日号
大阪和泉 横山泰道師帰山式
【大阪和泉】令和7年2月15日(土)、大阪府泉佐野市妙光寺にて、現住職 横山泰道上人の第再行成満 帰山奉告式が執り行われた。
当日は晴天に恵まれ、寺族・檀信徒・管内各聖、総勢約150名が参列。
横山泰道上人を祝う唱題の声と共にご帰山された。
謝辞の中では、再行代表として励んだ苦修練行を振り返り、
「ご縁ある多くの方々のお陰で、今日の日を迎えることができた。このご恩に報ずべく、檀信徒の皆様のために精進を重ねて参ります。」
と、誓いの言葉を述べられた。



















