全国の通信記事
2025年6月2日号
新潟西 霊泉の水で作られた美味しいパン
【新潟西】日蓮宗の寺ゆかりの地から湧く水が使われたパンが地元の話題となっている。長岡市内で運営されている指定障害福祉サービス事業所「和島トゥー・ル・モンド」にある「パン工房 アルモニエ」は平成二十七年の設立以来、製造するパンに『井戸神さま』と地域住民から親しまれている湧水を利用。この水が湧くのは長岡市・乗光寺の飛地境内で、新潟県の名水百選に「霊泉」の名で選ばれた有名なスポットである。昔から眼病に効ありと知られている。乗光寺は歴代に身延山久遠寺の住職となった潮文院日逞上人がおり、寺の整備に力を尽くした。アルモニエの(職員・菊地恵美子さん)or(パン職人)によると、「この水は超軟水なので小麦との相性が良く、質の高い、美味しいパンに仕上がります」という。たくさんの種類のパンを揃えていることもあり、遠方から買い求めに来るファンも多い。本年、由緒寺院の村田妙法寺で営まれた開山法要の折には、参道で「妙法寺マルシェ」が開催された。アルモニエはこのマルシェに出店し、多くのパンを並べ販売。訪れた人々が次々と購入し好評だった。日蓮宗寺院が林立する『保内郷』と呼ばれる地域からほど近くで運営されている和島トゥー・ル・モンドには、パン工房のほかレストランも併設されている。参拝の折には立ち寄られて、「日蓮宗寺院の霊泉」ゆかりのパンを賞味してみてはいかがでしょうか。
2025年5月3日号
新潟西 かる大仏コンサート
【新潟西】長岡市村田の治曆寺で5月3日、大仏開眼法要「ひかる大仏コンサート〜荘村清志ギターリサイタル」が開催され、打ち上げ花火や荘村清志さんのギターが華を添えた。
治暦寺31世遠慈院日厚上人の命日のこの日、廣川潮月住職導師のもと約80名が参列し「ひかる大仏」の開眼法要が営まれた。大仏は本堂中央に安置され温かな光を放っていた。
また、合わせて世界的クラシックギター奏者・荘村清志さんのギターリサイタルが開催された。演奏が始まると堂内はその高度で深みのある音色に魅了され、参列者は幽玄に響くギターに静かに聞き入った。演奏を聴いた人の口からは「魂が揺さぶられるようだ」「ズーンと心に響いた。心豊かに帰れる」「非日常の時間、静寂の中での演奏がとても良かった」と感想が漏れ聞こえた。
庄村さん自身お寺での演奏は初めてで「日蓮宗のご祈祷は初めて、すごい迫力。私もお祓いをいただき大変感銘を受けた。55年の演奏活動の中で初めての経験」と語っていた。
廣川住職は「先々代の命日に合わせ法要もリサイタルもできました。」と感謝を述べると「ひかる大仏は素晴らしい作品です。暗くなってくるとまた違って見えるので是非ともお楽しみください。ご先祖を大切にすることは自分を大切にすることで全てつながっている。必ずなにかの形で自分に戻ってくる。感謝の気持をもっていただきたい。」と参列者に語りかけた。
ひかる大仏は現在東京藝術大学院生の李函撏(リ・カンュン)さんから寄進された。令和5年に廣川潮月師が治暦寺住職に就任する際にも仏頭を寄進しているが今回は全身が制作され、新たに奉納された。平和への願いを込め表面には世界各地の新聞紙が貼り合わせてある。ワイヤーで吊るし空中に浮くこともできる。
荘村さんは9歳からギターを始め、父荘村正人さんに手ほどきを受け後に小原安正氏に師事する。1963年、来日した巨匠ナルシソ・イエペスの歓迎演奏会で師に認められ、翌年16歳で単身スペインに渡りイエペスに師事。69年に20歳で帰国後日本デビュー。「テクニック・音楽性ともに第一人者」との高い評価を受ける。2024年喜寿&デビュー55周年。現在東京音楽大学特任教授。
2025年4月28日号
富山・本證寺で立教開宗会 唱題行脚と寺院総会開催
【富山】四月二十八日、富山市本證寺(櫻栄錬清住職)において立教開宗会が奉行された。法要前には富山県青年会(高野照啓会長)による唱題行脚も行われ、力強い御題目が富山市中心市街地に響き渡った。法要には櫻栄住職を中心に管内教師二十名が出仕し、厳かに営まれた。法要後には寺院総会・並びに伝道企画会議が開催され、参加者からは多種多様な意見が寄せられた。