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2025年5月29日号
埼玉 日蓮宗の声明と雅楽の近代史
【埼玉】日蓮宗埼玉県声明師会(会長:星光陽上人)主催による研修会が、令和7年5月29日(木)、さいたま市浦和区の埼玉仏教会館にて開催された。
研修会では、「日蓮宗の声明と雅楽の近代史〜江戸から令和に繋がる祈りの音〜」と題し、東京都北部・延命院住職の下宮弘聖上人を講師に迎え、宗門における声明と雅楽の歴史的変遷についての講演が行われた。
当日は県内各地より僧侶14名が参加。下宮上人は、江戸時代における声明の整備とその音楽的背景、明治以降の制度的変化、そして現代に至るまでの流れを、豊富な史料と音律の実演を交えて丁寧に解説した。特に、声明と雅楽がどのように融合し、仏教儀礼の中で祈りの表現として深化してきたかについて、参加者の理解を深めた。
講演後には質疑応答の時間も設けられ、参加者からは「声明をより深く学ぶ上での新たな視点を得られた」「伝統の音に込められた祈りの力を再確認した」などの声が聞かれた。
本研修会は、声明の技術的研鑽にとどまらず、宗門文化の継承と発展を目的とした貴重な学びの場として、意義深いひとときとなった。
2025年4月15日号
埼玉 檀信徒研修会
【埼⽟】4⽉15⽇に⼤本⼭・池上本⾨寺において、埼⽟県⽇蓮宗宗務所・日蓮宗埼玉県檀信徒協議会 共催の檀信徒研修会が開催された。
県内各地から 125 名の僧侶、檀信徒が参集し、参加者は祈りと学びに満ちた⼀⽇を過ごした。
朗峰会館での昼食後、開会式で埼玉県宗務所⻑・⽯⿊淳明上⼈(感應寺住職)は「定員を⼤きく超える125 名の皆様にご参加いただき、⼼より感謝申し上げます。⽇蓮聖⼈第750遠忌を6年後に控え、ご入滅のご霊跡にてともに感謝と祈りのお題目をお唱えできることは誠に意義深いことです。信仰を深め次世代へと繋げてまいりましょう」と語った。
続いて、平柳檀信徒協議会会⻑が「これほど多くの⽅にご参加いただき、誠に嬉しく思います。本⽇の研修が実りあるものとなり、⽇蓮宗のさらなる発展、協議会活動の推進にご協⼒をいただければ幸いです」述べた。
大堂に移動し記念撮影後、菅野⽇彰貫⾸猊下による御経頂戴の儀が厳かに執り⾏われた。
菅野猊下はご挨拶のなかで「本⽇、皆様が池上に集い、お題⽬を唱えてくださったことを嬉しく感じます。この地で感じた⽇蓮聖⼈の息吹をぜひご⾃宅に持ち帰り、日々の信仰で活かしていただければと思います」と語られた。
引き続き縁起説明、お開帳法要があり、終了後に昨年完成した清正公堂を参拝。 設計施工の⼤和⽥棟梁による建築解説が⾏われ、⽊組みの技術や意匠の背景に込められた信仰の美学に、参加者は深い関⼼を寄せた。
その後は霊宝殿を⾒学。 安藤主事の案内のもと、宗⾨の歴史と信仰の深さに触れる時間となった。
今回の研修会は、⽇蓮宗の歴史を⾝近に感じ、信仰を⾒つめ直す貴重な機会となった。参加者の多くが750遠忌に向けての決意を新たにし、それぞれの地域での信仰活動に繋げていくことが期待される。
2025年3月6日号
埼玉 先師法要
【埼玉】令和7年3月6日、埼玉県声明師会主催による管内先師法要が川越市の本應寺(星光喩住職)において厳粛に執り行われた。本法要は、管内寺院の先師たちへの感謝と追悼の意を表すため、毎年開催されている。今年も県内各地から声明師や関係者が集い、厳かな雰囲気の中で先師への供養が行われた。導師を務めたのは、埼玉県声明師会会長の星光陽上人。法要の中で星上人は「先師方が紡いできた声明師会の歴史と伝統を大切にしながら、これからもさらなる発展を目指していきたい」と述べ、集まった参加者に向けて、声明の継承と精進を呼びかけた。本應寺の本堂には、読経と声明の声が響き、参加者は手を合わせながら静かに祈りを捧げた。法要が終了すると、参加者同士で先師の功績を語り合い、改めて声明の意義と伝統を受け継ぐ決意を新たにする場面も見られた。