全国の通信記事
2024年5月13日号
神奈川1 自我偈百部経読誦会
【神奈川1】横浜立正協会主催のが5月13日から17日の5日間開催された。
自我偈百部経読誦会は関東大震災を契機に横浜市内の寺院有志により始められ、震災・戦災での犠牲者への回向だけでなくそれぞれの時代に添う形で檀信徒各家の先祖代々の供養、安泰への祈願が行われてきた。しかし相次ぐコロナウイルス感染症拡大の影響で暫く開催を見合わせていたが、本年度は実に5年振りに横浜立正和協会・神奈川県第一部声明師会・布教師会・修法師会の協力のもと開催された。
第87回目にあたる本年度は
西区久成寺(佐藤壽朗住職)・南区寿量寺(古河朋華住職)・保土ヶ谷区法性寺(牧野博龍住職)・港南区日行寺(後藤泰敬住職)・港北区本長寺(渡邉言之住職)
の5か寺を会場とし、横浜立正協会・横浜立正和協会の僧侶と各地からあつまった多くの檀信徒と共に一心に自我偈の読誦を行った。
5日間にわたりそれぞれ、午後一時より木鉦と太鼓に合わせて自我偈十巻を拝読したのち、午後二時過ぎより管内布師会会員による高座説教が執り行われ、参列者一同は感銘を受けながら今一度の日々の心のありかたや信仰の尊さを再確認した。午後三時過ぎより再び自我偈十巻が拝読され、日蓮大聖人報恩の回向、各寺院の先師回向、檀信徒の先祖の回向が読み上げられた。また、中日である15日には国祷会が行われ、管区修法師会会長(当時)菅野海應上人修法導師のもと法樂加持が行われた。
2024年2月17日号
神奈川1 横浜市妙法寺で杉田梅まつり
【神奈川1】令和6年2月17日・18日、横浜市妙法寺(松本慈恵住職)で杉田梅まつりが行われた。
妙法寺のある杉田という土地は、天正年間、当時杉田村一帯の領主だった間宮信繁が農地には適さないこの地に数多くの梅を栽培し、梅の名所として多くの観光客が訪れるようになっていた。その様子は初代歌川広重「武州杉田の梅林」にも描かれているが、明治以降は塩害などの影響もあり、現在は往時の面影がわずかにみられるだけとなっている。そんなかつて咲き誇った幻の杉田梅林の賑わいをもう一度復興しようという思いから、観光庁支援のもと杉田の地域全体が一体となってこの杉田梅まつりが催されるはこびとなり今日にいたっている。
今回で3回目の開催となる今年は、2日間にわたり横浜芸妓組合の方がたによる横浜にちなんだ歌や踊りの披露や、杉田地区にある梅林小学校の鼓笛クラブや杉田小学校MDSブラスバンドなど地区の小学生による演奏、横浜芸者と里神楽のコラボレーションによる演目、サックスや和太鼓による演奏など数多くの催し物が妙法寺境内にて行われた。また参道や駐車場では杉田商店街を初め多くの出店も用意され、境内に咲き誇る梅の花と共に、多くの来場者の楽しげな声や拍手喝采で盛大な賑わいを見せていた。
2023年12月4日号
神奈川1 教師研修会「宗教法人の寄付行為について」
【神奈川1】令和5年12月4日、神奈川県第一部宗務所事務所(菊名 妙蓮寺会館)にて、教師大会の中で、日蓮宗顧問弁護士 服部 功志師(藤沢市日蓮宗 常立寺住職)を講師に招き、「宗教法人の寄付行為について」の研修会が開かれた。教師大会に集まった32名の教師が参加し、寄付行為についての法律への理解を深めた。
服部師は、「旧統一教会問題と法人寄付不当勧誘防止法について 伝統教団はどう考えるべきか」という研修テーマを掲げ、不当勧誘防止法の全文について、重要なポイントを要約して説明した後、寺院教会結社の運営にて起こりうる具体例を挙げて、各例に示された行動が法律に抵触するかどうかを、参加者に問う形で講義を進め、参加者はただ聞くだけではなく、自ら考える機会を得て理解を深めていた。
研修の最後で服部先生は、旧統一教会問題は決して他人事ではなく、伝統教団が社会の悩みや苦しみの受け皿になれていないことに起因する問題であるととらえるべきである。昨今、宗教全体に対する世間の目は厳しくなっており、より一層の清廉性・透明性・自浄作用が求められており、宗教の価値を積極的に発信し、カルト被害対策にも関与していく必要性を訴えた。
結びに、安藤宗務所長から、「やみくもに法律を恐れず、それを理解することが大切である。服部先生は、僧侶の目線で話してくれて、とにかくわかりやすい。正しい知識を身につけることは大切であるが、日蓮宗の僧侶である服部師がいるので、自ら判断を下す前に、少しでも不安や疑問があれば、気軽に相談するように」と総括した。