全国の通信記事
2025年10月6日号
佐賀 終戦80年戦没者供養・世界立正平和祈願法要
【佐賀】10月6日に、宗務所主催の終戦八十年戦没者供養並びに世界立正平和祈願法要が小城市本山光勝寺で行われ、約80名の僧侶檀信徒が参列した。
法要では、卒塔婆供養、世界平和の祈願が行われ、自我偈の読経中に参列者が焼香を行った。
導師を務めた松島貫首は、世界中では今でも争いが続いており、命に合掌をもとに、次の世代へと平和を繋いでいかなければいけないと挨拶した。
法要後に、語り部の三瀬清一朗氏(90)による講話が行われた。
三瀬氏は、10歳の時に長崎で被爆し、通学先の小学校が救護所・火葬場と化した惨状や、原爆による健康被害の経験を交え、戦争の愚かさ、原爆の悲惨さを一人でも多くの人に理解し、次の人へと伝えてほしいと願った。最後に「平和は人類共有の世界遺産」であると述べ講話を終えた。
2025年9月29日号
佐賀 本山光勝寺新本堂開堂・開眼式
【佐賀】小城市の鎮西本山・松尾山護國光勝寺で9月29日、改修工事を終えた本堂の開堂式並びに修復や彩色を施した御像の開眼式が営まれ、九州教区の修法師85名が出座した。
当山は文保元年(1317)の創建で「鍋冠むり日親上人」が九州布教の拠点とした歴史があり、「護國光勝寺」の勅額を拝領する勅願寺として九州唯一の本山とされる。
令和3年に晋山した第65世貫首・松島日應師は、平井前貫首の意思を引き継ぎ「令和の大改修事業」として朽廃した当山を復興すべく、クラウドファンディングを実施。また貫首自ら管内は元より広く全国各地を行脚し、粘り強く支援を呼びかけ資金を募った。
本堂の完成を前に、教区の修法師連合会が開眼を発起、主催として管内の修法師会を中心に周到な準備を経てこの慶事を迎えた。
晴天にも恵まれ檀信徒も数多く参詣する中、最初に始まった開堂式では、佐野前明師(福岡県修法師会会長)を修法導師に出仕者全員で本堂をぐるりと囲み道場を荘厳。続いて大導師を務めた松島師が、当日の早朝に採取したという朝露を穂先につけた大筆で開堂の所作を行い、本堂正面の扉が開くと真新しくなった堂内がお披露目された。
引き続き開眼式が始まると、出座85名の読経の音声が堂内に響き渡り、全ての御像や本堂を支える柱一本一本に至るまで修法がなされ、2時間半にも及ぶ二つの法要は滞りなく進行して閉式となった。
松島師は謝辞で、松尾山の歴史に残る素晴らしい法要と謝意を述べ、「皆様が誇れる本山となれるように、九州のお題目の発軫道場として参拝者の絶えないお山にしていきたい、是非改めて団参にお越しください」と決意を語り引き続いての支援を呼びかけた。
当日参列した檀信徒を含む全ての参加者が揮毫された芳名帳は、三宝尊の題目宝塔の中に奉納される予定となっている。
この法要は、各管区からの多数の有志が駆け付けた事からも示す通り、当山が九州唯一の本山として、お題目の布教拠点としての事跡、そして「九州はひとつ」という合言葉の通り九州全体が一体となって気勢を高めていく事の重要性を僧俗一体で改めて考える良い機会となった。
また開堂後初めてのご縁日となる10月8日には、木像では国内一の大きさを誇る全長4m30cmの大鬼子母神像の開眼がなされ、管内の修法師4人と共に入魂して、新たに鎮座した。
松島師は11月より始まる大荒行の副伝師として入行する。
2025年7月28日号
佐賀 九州教区僧風林
【佐賀】宗務所は、7月28日~30日、九州教区僧風林を多久市宝蔵寺とリゾート施設TAQUAを会場に、総勢9名の林生で開催された。
僧風林は、将来僧侶を目指す少年少女がお釈迦様・日蓮聖人の教えを学び、互いに協力して修行する道場である。
管内教師が講師となり、お経練習、法要の稽古、法話や塔婆書き体験、お盆棚経の所作の研修、修法師によるお加持体験等を行った。塔婆書きの際には、それぞれがお手本をまねてお題目を書写するが、感性豊かな文字で丁寧にお題目をしたためる姿が印象的だった。一生取っておいてほしいと思った。
また施設には室内プールがあり、夏休み期間もあってか家族連れが多く、林生も心揺れたかもしれないが、修行の道場である事を理解し、お互い協力しあっている姿には感銘を受けた。
もちろんレクレーションの時間もあり、プールや温泉を堪能した。
閉林式で、林生だけで行う法要に向けて9名それぞれが役に付き先生と共に稽古を行った。上達の早さには驚かされる。そして閉林式での法要は、寺族スタッフ一体となって感動の法要となった。
林生はまたの再会を誓い、重くなった荷物を持ってそれぞれの自坊へと帰路についた。



















