全国の通信記事
2022年8月7日号
東京東 浴衣Photo寺nic
【東京東】東京東部日蓮宗青年会(吉澤順康会長)は、八月七日、江戸川区椿城立寺(吉田英修住職)にて浴衣Photo寺nic を開催した。
お寺が有するフォトジェニック性を前面に押し出し、若い世代へアプローチを図るという試みである浴衣Photo寺nicは、昨年立ち上がったばかりの新しい企画であり、コロナ禍による中止という無念を乗り越えて今年念願の初開催日を迎えることができた。
風鈴回廊、花桶、和傘等で飾り付けられた会場は企画名が示す通り写真映えする空間となっており、会場に訪れた約百名の参加者が、好みのスポットを見つけては思い思いに浴衣姿の写真撮影を楽しんでいた。
十八時以降は境内にライトアップが施され、日中のさわやかな印象からがらりと変わった幻想的な雰囲気に多くの参加者が酔いしれる中、今回の浴衣Photo寺nicは無事終了となった。
吉澤会長は「想定の二倍近くの参加者が訪れてくださったことは大変ありがたくまた嬉しく思う。一方で、反省すべき事項も多数見受けられたことも事実である。アンケート等も参考にしながら、来年の開催に向けて検討を重ねていきたい」と述べられた。
2022年6月27日号
東京東 大本山小湊誕生寺護法団参
【東京東】六月二十七日、東京都東部宗務所並びに東京東部伝道センター主催による大本山小湊誕生寺護法団参が行われ、引率の教師を含め百六十八名が参加した。
東京東部管内各所でバスに乗車した参加者が大本山誕生寺(貫首=石川日命猊下)祖師堂に集合して開式となった結団式では、まず沖真弘宗務所長による挨拶があり、『撰時抄』より「心田に仏種をうえたる」という一節を引用しながら、この団参の一日が、参加者それぞれにとって、その心中にある種が育ち花咲くための一助となればと祈っていると期待を述べられた。次いで布施慈宣伝道センター長は、コロナ禍のため従来の宿泊や宴会を伴う団参を執り行えなかったが、ご降誕八〇〇年という大事なタイミングに誕生寺のお祖師様にお会いできたことはありがたいことであり、是非その存在を感じながら心を込めてお題目を唱え充実した一日を過ごしてほしいと挨拶された。
その後、同じく祖師堂において「宗祖降誕八〇〇年慶讃大法要」が厳修されることとなり、会式に先立ち、まず杉山智光財務部長より沖所長へ導師委嘱がなされた。委嘱後、杉山財務部長は参列の檀信徒に向けて、小湊のご降誕の地へ訪れ、実際に見、聞き、触れることで、一人でも多くの方に大聖人の心を感じて頂くことができればと願っていると思いを述べられた。
また、法要中、松本俊雄東京都東部檀信徒協議会会長より、地涌の菩薩としての自覚を持ち、社会の蘇生を目指し、日々の生活の中で題目修行に励んでいくという「蘇生の誓い」がなされた。
その後、慶讃文において、大導師の沖所長は、大聖人のご生誕からご苦難に満ちたご生涯をたどりながら、昨今のコロナや戦災に苦しむ世界はまさに大聖人がご心配なされていた濁世そのものであり、ご降誕八〇〇年を迎えたこの時に、我々日蓮門下こそが立正安国の志を持って世界平和のために精進していかねばならない、と決意を新たにされた。
法要後、参加者はお焼香、お参り等を順次勤め終え、鴨川グランドホテルへと移動し、そこで解団式となった。
解団式では、まず川島秀尊運営委員長の挨拶がなされた。川島委員長は、四年ぶりの団参ということで四年ぶりに大勢でお題目を唱えられたことに自身は大変な法悦を感じているし、おそらくそれは参加者の方達も同じ思いではないか、今日の大変な社会状況においてこの団参で得た法悦を胸に題目修行に励んで心穏やかな日々を過ごせるよう祈っていると思いを述べられた。
最後に西村寛隆教化部主任は、参加者一六八人という事態に驚き感謝しながらも、これだけ多くの参加者が大聖人にお会いされたいと思っていることを再認識できた、この事実と感動を基に改めて教化部会として頑張っていきたいと決意を述べられた。
2022年2月1日号
東京東 教師研修会
【東京東】東京都東部伝道センター(布施慈宣東京都東部伝道センター長)主催の教師研修会が二月一一日、本所本久寺(持田貫信住職)にて開催され、二五名(オンライン出席含む)の管内教師が出席した。
開会に先立ち、沖真弘宗務所長は、昨今増加傾向にある墓じまいやコロナ禍に乗じて仏事へ消極的になる檀信徒等に言及し、我々日蓮宗寺院が危機的状況に直面してるとした上で、「このような危機的状況をなんとか打破しなければならない。コロナ禍においてこのように多くの教師が参加しているのは、その思いの顕れに思う。この研修会で、打開策のヒントとなることを各聖が持ち帰れるよう期待している。」と挨拶を述べられた。
今回の研修会は、二部構成となっており、まず、一部では持田貫信東京都東部選出宗会議員が講師として「教師にとって大切な一+三」をテーマに講演をなされた。
持田宗会議員は、以前の宗務院勤務時期の経験と議員就任以降に持つようになった視点を通じ、自身が感じた疑問を述べながら、宗門のあるべき本質と各教師個人のあるべき姿に言及した。
すなわち、宗門は日蓮宗の本体ではなく組合的なサポート組織であり(教師にとって大切な一)、その支援の元で教師は「信仰を基盤として人々の訴えに耳を傾け救い導き、また自分自身も救い励んでいくべき」と述べられ、最後に、その実証とも言うべき御遺文として『諸法実相抄』を引用し「教化・行学・信心」が「教師にとって大切な三」であると示された。
二部では、一部で講師を務められた持田宗会議員と、布施伝道センター長による対談が藤井教祥上人をモデレーターとして行われた。
対談では、モデレーターから投げかけられたLGBTQや法要のオンライン配信等いわゆる昨今の沸騰ワードについて、教師や寺院がどう取り組んでいくべきか、対談者がそれぞれの見解を述べ、大いに意見がかわされた。
最後に、布施伝道センター長は、閉会の挨拶として、「日本人は政治の話を嫌がる傾向にある。しかし、良い世の中になるには、国民それぞれが国の政治を考えるべきである。同様に良い教師として正しく布教していくためには日蓮宗という組織やその政策について学び考えてこいくことが大事である。そういった意味で、今回の持田宗会議員の講演は多くの参加者にとって意義深いものであったのではないか」と、思いを述べられた。