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2025年5月10日号
千葉西 お題目初唱会
【千葉西】5月10日 茂原市、本山藻原寺においてお題目初唱会が行われた。
初唱会とは大聖人が布教の為、日本の中枢である鎌倉に向かわれる途上、上総国長南の笠森観音堂にお泊りになられたその夜、藻原の領主・斎藤遠江守兼綱公の夢枕に観音さまが現れ、「我に日本無双の珍客あり、疾く迎えて供養せよ。」とお告げを受け、同じく霊夢を感じた須田次郎時忠公と共に観音堂に駆けつけ、大聖人をお迎えになりました。そして、この地で法華経とお題目の修行をお説きし、兼綱公をはじめ皆ことごとく大聖人の教えに従い、共にお題目をお唱えしたと伝えられております。その事から藻原寺は「日蓮門下お題目初唱之霊場」として信仰をあつめてきました。今回の法要はこの伝承から檀信徒とのお題目を主とした法要である。当日は生憎の雨模様であったが近隣寺院や檀信徒合わせて100名以上が参列し共にお題目を唱えた。
増田猊下は来年度のお題目初唱750年に向けて今一度寺院、檀信徒、地元住民のお力をお借りし、盛大に盛り立てていきたいと語った。
法要後には総本山身延山久遠寺財務部長、長谷川寛清上人による斎藤遠江守兼綱公の夢枕とスリランカ別院になぞらえたお話を拝聴した。
2025年5月7日号
千葉西 本山藻原寺晋山奉告式
【千葉西】5 月7日、茂原市本山藻原寺にて「第92世持田日勇猊下退董 第93世 増田日優猊下晋山 晋山奉告式」が行われ、身延山久遠寺総務浜島典彦師をはじめ大本山、本山各貫首、僧侶、檀信徒約250名が参列した。
10時から始まった庭儀行列は古式に則り山門を潜り、雅楽演奏を伴いながら本堂前に到着。新貫首となる増田日優師は初めに歴代廟を参詣した。
11時からは大堂にて奉告式が行われ、初めに日蓮宗宗務総長田中恵紳師より、増田師に権大僧正の叙任と貫首就任の辞令が伝達された。つづいて退董される持田日勇法主猊下より、藻原寺の伝統に従いが行われた。
口漏箱とは、六老僧日向上人が示した教義書『金鋼集』をはじめとする秘宝がつめられた箱であり、継承することが藻原寺の法灯を継承することを意味する。
新貫首となった増田日優師は昭和26年茂原市生まれ、生粋の地元育ちである。立正大学経済学部、並びに仏教学部を卒業後、藻原寺四院家である妙源寺、妙楽寺の住職を歴任。千葉県西部宗務所においては協議員議長、宗務担当事務長、聲明師会会長をはじめ要職を歴任した。
平成14年、持田法主猊下の藻原寺晋山に伴い総務執事に就任してからは、多忙な持田法主猊下と数々の行事を中心となって支えた。殊に持田法主猊下が総務として身延山久遠寺に上がられてからは留守を堅守し、山内、檀信徒、地元住民との関係を良好に保っていた。
式中の奉告文では、藻原寺の略歴伝統につづいて、寺門隆盛の固い決意を述べた。
午後からは千葉市内のホテルに会場を移し、祝賀会が行われた。
はじめに退董する持田法主猊下の挨拶があり、支えてくれた藻原寺山務員一人一人の名前を読み上げ感謝の意を示した。
50年来の友人として祝辞を述べた松本慈恵師は「若い頃、家族で遊びに行くと、必ず自ら汗を掻きながら、当時の蒔き風呂を沸かして待っていてくれていた。風呂も、心もとても暖かった。暖かい心に包まれて藻原寺が発展して行くことを願っています。」とその人柄を紹介し、和やかな祝賀会となった。
2025年4月29日号
千葉西 第31回「いのりの日」
【千葉西】千葉県西部宗務所主催による第31回「いのりの日」が今年も清澄寺を会場に4月29日に開催された。
前回から参加者各々が自由に修行体験を選び参加できる方式に変更し、昨年の反省点や参加者の意見等を取り入れ、より有意義な修行体験が出来るようにと研修場所の調整や時間配分のブラッシュアップがされている。
西部管内各地よりバス7台僧侶檀信徒236名が信育道場前に集まり開会式が執り行われた。
千葉県西部宗務所所長 山本隆真上人から参加者へ労いと限られた時間の中で充実した時間を過ごして欲しいとの挨拶に続き清澄寺別当 齊藤日敬猊下より「いのり」発祥の聖地にて皆様の心が洗われることをお祈りいたします、と言葉をいただき開会式が終了し参加者それぞれ各研修場所へ移動を始めた。
修行体験は虚空蔵菩薩をお祀りする摩尼殿にて御開帳を受ける。祖師堂では唱題行、雅楽演奏披露。信育道場では管内上人数名による法話。研修会館では御題目写経・自我偈写経。旭ヶ森日蓮聖人銅像や仏舎利塔へのお参りと多岐にわたる。
千年杉前の境内にテントを設営し、食事や休息も自由にしていただき参加者同士の談笑する姿も多く見られた。
前回も参加した方は「法話の場所が変わり広くなり、昨年より落ち着いて話を聞くことに集中できました。」
他の方からは「写経は広すぎる場所より区切られた部屋で行う方が落ち着くのでよかった。」
今回初めての参加者は「選択の自由があることは最近の風潮にあっていると思います。参加する方も参加しやすいのではと感じました。」
終了時刻には信育道場前に集合し閉会式で当行事を締めて各地へ帰路についていった。