2023年12月23日
北海道南 余市町妙蓮寺本堂落慶式
【北海道南】余市町妙蓮寺で12月23日、本堂落慶式が営まれ、僧侶檀信徒約40人が参列した。
前本堂は昭和16年に建立され、同22年の寺号公称以来、開山栗林錬秀(妙蓮院日芳)上人からの悲願である本堂の新築が80余年の時を経て実現した。法要では御宝前に開眼の祈祷が行なわれ、新しく整えられた堂内に唱題の声が響き渡った。導師を勤めた土屋大乗宗務所長は「歴代上人の本堂再建への志しを知るものとして、お祖師様のお顔が心なしか寂しそうに見えたことがあり、どうにかしてさし上げたいという思いがあった。これからも長く妙蓮寺が続いていくため、共に歩みたい」と落慶への思いを述べた。
総代の飯野俊之氏は「新本堂が完成し落慶式を迎えることができました。お檀家の皆様のご協力に熱く御礼申し上げます。子孫に伝えていく為、信行に励み護寺に努めてまいります」と感謝と決意を語った。
妙蓮寺の旧本堂は、度重なる台風等の水害により土台や床板の腐食が進み、特に御本尊をお祀りする御宝前は見るからに傾斜し事態は急を要するものとなっていた。護持に努めてきた前住職第3世栗林啓秀(真浄院日秀)上人が令和4年6月24日に遷化し、再建着工するには至っていなかった。当初補修も計画されたが、近年の物価高、少子化により今後状況が厳しくなることは必至であり、代務住職を務める土屋所長と檀信徒が協議を重ね、妙蓮寺の法灯を護持するべく新本堂建立を決断しこの度の落慶が果たされた。