全国の通信記事
2022年6月27日号
静岡東 伊豆山慰霊行脚
【静岡東】6月27日、伊豆国日蓮宗青年会(会長:朝善寺 工藤堯顯)は昨年土砂災害に見舞われた、静岡県熱海市伊豆山地区を訪れ、慰霊復興祈願行脚と義援金贈呈式を行った。
梅雨明けの酷暑の中、土砂の流れ込んだ伊豆山港から、スタートし道中2カ所に設置された慰霊台で読経。亡くなられた方の成仏、未だ見つからない行方不明者の発見を祈ると共に、伊豆山地区の復興を願った。
度々ニュースで報じられている逢初川に近い、ボランティアセンターとして使われた施設にて、伊豆山地区自治会長に各地から寄せられた義援金を贈呈。あわせて、自治会長や地元住民から当時の様子や今の思いを直接伺えた。
土砂の撤去や建物の解体は少しずつ進んではいるが、未だ被災当時のままとなっている建物も多い。
「被災した家に忍び込まれ、窃盗被害に遭った家もあった。交代で巡回警備などをした。近づきたくてもどうしようもない場所もある。建物一つとっても、あぁ、あそこは先輩、あそこは後輩の家と思いは尽きない。まもなく一年を迎えるところだが、やりきれないところも多い。ただこうして、みなさんにお経を上げていただけたことをうれしく思います。」と伊豆山出身で仏具店を営む男性は静かに語った。
東京東 大本山小湊誕生寺護法団参
【東京東】六月二十七日、東京都東部宗務所並びに東京東部伝道センター主催による大本山小湊誕生寺護法団参が行われ、引率の教師を含め百六十八名が参加した。
東京東部管内各所でバスに乗車した参加者が大本山誕生寺(貫首=石川日命猊下)祖師堂に集合して開式となった結団式では、まず沖真弘宗務所長による挨拶があり、『撰時抄』より「心田に仏種をうえたる」という一節を引用しながら、この団参の一日が、参加者それぞれにとって、その心中にある種が育ち花咲くための一助となればと祈っていると期待を述べられた。次いで布施慈宣伝道センター長は、コロナ禍のため従来の宿泊や宴会を伴う団参を執り行えなかったが、ご降誕八〇〇年という大事なタイミングに誕生寺のお祖師様にお会いできたことはありがたいことであり、是非その存在を感じながら心を込めてお題目を唱え充実した一日を過ごしてほしいと挨拶された。
その後、同じく祖師堂において「宗祖降誕八〇〇年慶讃大法要」が厳修されることとなり、会式に先立ち、まず杉山智光財務部長より沖所長へ導師委嘱がなされた。委嘱後、杉山財務部長は参列の檀信徒に向けて、小湊のご降誕の地へ訪れ、実際に見、聞き、触れることで、一人でも多くの方に大聖人の心を感じて頂くことができればと願っていると思いを述べられた。
また、法要中、松本俊雄東京都東部檀信徒協議会会長より、地涌の菩薩としての自覚を持ち、社会の蘇生を目指し、日々の生活の中で題目修行に励んでいくという「蘇生の誓い」がなされた。
その後、慶讃文において、大導師の沖所長は、大聖人のご生誕からご苦難に満ちたご生涯をたどりながら、昨今のコロナや戦災に苦しむ世界はまさに大聖人がご心配なされていた濁世そのものであり、ご降誕八〇〇年を迎えたこの時に、我々日蓮門下こそが立正安国の志を持って世界平和のために精進していかねばならない、と決意を新たにされた。
法要後、参加者はお焼香、お参り等を順次勤め終え、鴨川グランドホテルへと移動し、そこで解団式となった。
解団式では、まず川島秀尊運営委員長の挨拶がなされた。川島委員長は、四年ぶりの団参ということで四年ぶりに大勢でお題目を唱えられたことに自身は大変な法悦を感じているし、おそらくそれは参加者の方達も同じ思いではないか、今日の大変な社会状況においてこの団参で得た法悦を胸に題目修行に励んで心穏やかな日々を過ごせるよう祈っていると思いを述べられた。
最後に西村寛隆教化部主任は、参加者一六八人という事態に驚き感謝しながらも、これだけ多くの参加者が大聖人にお会いされたいと思っていることを再認識できた、この事実と感動を基に改めて教化部会として頑張っていきたいと決意を述べられた。
岡山 佐渡本山妙照寺復興支援
【岡山】岡北組寺(日應寺・幸福寺・圓立寺・松林寺・香雲寺・日正寺・道林寺・大覚寺)は昨年末、火災で焼失した佐渡本山妙照寺への復興の一助として、今年の初め組寺会と各寺院から御見舞い金を送り、檀信徒にも各行事や講中に廻した勧募帳を通じて協力を募り、6月27日に本紙6月20日号に掲載された【妙照寺復興会】へ総額1,509,000円を送付した。なお6月24日には、岡山市北区菅野幸福寺で開催した岡北組寺輪番法要にて、佐渡市圓立寺加門圓正住職は参加者に「皆様から頂いた浄財に対し佐渡妙照寺の子弟として貫首に代わり厚く御礼申し上げます」と謝辞を述べた。