全国の通信記事
2023年11月5日号
愛知名古屋 名古屋市妙泉寺・妙泉寺祭
【愛知名古屋】11月5日、名古屋市東区妙泉寺(石黒泰良住職)において、「妙泉寺祭(宗祖日蓮大聖人第七百四十二遠忌 御会式法要)」が開催され、200人以上の参拝者が集まった。この妙泉寺祭は、御会式をお祭りという形で大人から子供まで楽しめるよう、ビンゴ大会やゲーム・屋台等、檀信徒協力のもと手作りで開催し、本年で18年目を迎える。
御会式法要では、鎌倉時代に今を生きることの大切さを説かれた日蓮大聖人へ報恩感謝のお題目を捧げ、うちわ太鼓の音が町内中に鳴り響いた。妙泉寺では御会式法要に合わせて宗祖日蓮大聖人のご尊像に「綿帽子(わたぼうし)」をお掛けするが、日蓮大聖人が通りかかった老婆から真綿を差し出されたことから、毎年綿帽子の奉納者を募っている。ひと冬お掛けした綿帽子は各家のご尊像用に切り分けて配布するが、中には身に着けてお守りにする人もいるという。
その後、境内において焼きそばや焼き鳥、檀信徒婦人部手作りの豚汁、妙泉寺特製スイーツが提供された。さらに、境内の一角では農業生産者による無農薬野菜販売会が行われ、近所の方や通りすがりの方も大勢訪れた。
また、妙泉寺は「災害時協力寺院」となっており、いつ起こるかわからない災害に対し、「いざ」という時の備えの大切さを学ぶ機会として、元自衛官の講師による防災用品の展示に加え、炊飯後に乾燥させて作るという、非常食のアルファ米の試食会が催された。
石黒住職は「お寺の役割の一つは地域のコミュニティになること。コロナ禍によって希薄になった〝人と人との繋がり〟を取り戻し、親・子・孫の三世代が集まる機会になれば嬉しい」と話す。その話の通り参拝者の3分の1は中学生以下の子供達であった。参拝者の中学生数名は、「来年はスタッフとしてお手伝いしたい」と意気込んでいた。
愛知名古屋・ベトナムから団参
【愛知名古屋】11月5日、名古屋市東区情妙寺(林教一住職)に、ベトナムからヴィン団長(ホーチミン市観音寺住職)率いる約40人の参拝者が訪れた。
情妙寺は、尾州茶屋家初代の新四郎長吉が家康の菩提を弔うために慶安年間(1648~52年)に創建したと伝えられている。尾州茶屋家は、徳川家に仕え、ベトナムをはじめ東南アジアとの朱印船貿易で巨利を得た豪商であった。また、伊勢志摩サミットの際には、会合出席のために来日したベトナムのフック首相(当時)も情妙寺に足を運んでおり、ベトナムに大変縁のある寺院である。
はじめに日本語とベトナム語のそれぞれでお経を上げ、のちに林住職とヴィン団長より挨拶が述べられた。林住職は情妙寺と歴史とベトナムとの関係について参拝者に説明をするとともに、遠路からの来日に歓迎の意を伝え、ヴィン団長は林住職のこれまでの功績を称え、今後もより一層の交流の発展を願う言葉が述べられた。
その後、参拝者たちは愛知県指定文化財である情妙寺寺宝の絵巻を見学し、尾州茶屋家によるベトナムとの朱印船貿易の様子が描かれているという林住職の説明を、熱心に聞き入っていた。
最後に、参拝者と情妙寺の関係者による記念撮影が行われ、参拝者たちは笑顔で林住職らと握手しあうなど、境内は友好的な雰囲気に包まれた。
2023年10月28日号
愛知名古屋 「一日、聞法の集い」
【愛知名古屋】10月28日、愛知県名古屋布教師会(西区円頓寺住職 塩田宝裕会長)は、西区の円頓寺において、一日心静かにお説教を聴聞する「一日、聞法の集い」を開催した。秋晴れの清々しい青空となったこの日、教師・檀信徒合わせて約100人が参加した。
第一講は、熱田区本遠寺住職 伊藤友範師が「伝えることの難しさ」と題し、お釈迦さまが説かれた法華経がどうして私たちにとって難しいものと感じるかを、当時の時代背景や身近な具体例を交えながら説明し、だからこそお題目は本当にありがたいものだと述べ、参加者は熱心に耳を傾けていた。
第二講では、南区妙教寺住職 久富法人師が「如説修行 功徳甚多」と題し、日常の中で手を合わせて感謝することの大切さを説き、修行の中で得られた学びを自分だけのものとせず、周りの人々に伝えていくことが重要であると述べ、参加者はうなずきながら聞き入っていた。
また当日は、円頓寺の周りの商店街でイベントが行われており、外国人も含め多くの方が本堂まで参拝し、手を合わせる姿もあった。
参加者からは「難しいと思っていた仏教のことを、わかりやすい言葉で説明してもらえた。良い時間を過ごさせてもらった」との声が聞かれた。