2023年9月12日
神奈川2 龍口法難会
【神奈川2】九月十二日(火)神奈川県藤沢市片瀬、霊跡本山寂光山龍口寺(本間日恩貫首)では、七百五十三年の龍口法難会が朝より深夜一時すぎまで執り行われた。
今年も十一日、十二日の朝から夜中まで境内には、お経が響き渡り、十二日の夕方六時と十三日の零時の大法要は滞りなく行われました。本年は、五年ぶりに本堂内の高台が設けられ難除けのぼた餅が、高台から撒かれた。撒かれる前には、感謝の気持ちを日蓮宗の儀式によって、お題目「南無妙法蓮華経」が唱えられ、難除けのぼたもちが撒かれた。感染症が広まり中止の年があり、感染症予防より試行錯誤の上数年間は参拝者に配られていた。
また夕刻より近隣・遠方の寺院・団体の合計二十二講中による、纏い・万燈の奉納も行われた。昨年以上に龍口寺の境内と街中には太鼓と笛の音色と掛け声に威勢よく纏が振られた。参拝者からの歓声も大きかった。参加者の中には、遠くは岩手県から纏を振りに来られている方もいた。その方は、纏い・万燈の文化を今では岩手県で行ってもいる。参加者は、限界まで纏いを振り太鼓を打ち、疲れても、振れる感謝を笑顔で表していた。
また、神奈川県第二部の布教師会では、毎年、日中腰越の町から片瀬の町へ唱題行脚を行い、山門にて街頭布教を行っている。本年も行った。また二回の法要前には二部布教師会会長(三浦市實相寺住職 植坂泰雄)により法話が行われ、特に夜の法要前は静かに話しを聞く方が多く見られた。
今年も全ての行事が終わり本堂の扉が閉まり消灯後、境内は静まり返った。外へでて空を眺めると星空に囲まれていた。時計を見ると七百五十三年前に日蓮聖人が土牢から引き出され敷皮石の上で斬首刑になりそうになった丑の刻であった。そんな昔の話ではないが、夜の法要は十三日の深夜二時に行っていたころがあった。