2023年6月5日
愛媛 第46回中四国教区教化研究会議
【愛媛】6月5、6日の2日間に渡り、愛媛県今治市の今治国際ホテルで、第46回中四国教区教化研究会議が開催され、中四国9県より68人の本宗僧侶が参加した。本年は「仏教史から見た供養の形~現代における供物とは~」と題し、飽食の時代と言われてきた現代社会の中で供養、供物の在り方や、近年叫ばれるSDGsの考え方や貧困の問題といかに向き合うかなどを議論した。1日目にまず基調講演として、山口県立大学教授で東京都善應院住職である鈴木隆泰師の「仏教における供養の意味・意義」が発表され、インドや南伝仏教での供養の歴史や経典内の記述から供養と回向の意義などがまとめられ、供養、供物は僧侶自身の研鑽修行が何よりも重要となると結ばれた。講演終了後、4つの分散会に別れ、それぞれの自坊での供養や供物の実践、実状に基づいて、仏飯を供えた後の処理の問題や檀信徒からの法事の供物をどうするかなど供養の現場がいかにあるべきかが議論された。
2日目に各分散会の発表が行なわれ、余剰分の供物はフードバンクやこども食堂への提供、檀信徒への還元、回向の利他精神の再確認、などがあげられ、現代のお寺の在り方について学びや気付きを得て閉会した。