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2019年4月29日号
千葉西 第25回「いのりの日」
【千葉西】宗務所(土井了真所長)では、4月29日に第25回「いのりの日」を開催し、僧侶、寺庭婦人、檀信徒332人が参加した。
各地区をバス9台で出発した一行は、日蓮聖人出家得道、立教開宗の霊場である千葉県鴨川市・大本山清澄寺(二宮日敬別当)へ向かった。
バス車中のビデオ法話では、布教師会が担当となり、木村順誠会長が「合掌こそは、お釈迦様の理想の世界。お互いがお互いを敬いあい、いのちの尊さに気づくこと。お題目のご縁をいただく私たちが自ら人を敬い、いのちの尊さを人々に示し、社会を明るくしましょう」と語った。
清澄寺では、団扇太鼓に先導され、摩尼殿、祖師堂、旭が森を唱題行進し、旭が森では、日蓮聖人像を拝し、香を手向け、参加者それぞれ報恩感謝の思いを巡らせた。
その後、研修会館に移動し、宗務所を代表して土井所長が、「かつての清澄寺は、日蓮聖人の出家得道の聖地で立教開宗の聖地でありながら、堂々と大きな声でお題目を唱えられず、立ち入ることも許されなかった過去がありました。昭和24年、日蓮宗に改宗され、今日このお山で当たり前のように南無妙法蓮華経のお題目をお唱えし、団扇太鼓を叩き、行進することができます。願わくば、今一度時の苦労に感謝し、日蓮聖人の『われ日本の柱とならん。われ日本の眼目とならん。われ日本の大船とならん』の大誓願、南無妙法蓮華経を唱える決意と覚悟を感じて欲しい」と述べた。
次いで箕輪顕寿師(勝浦市龍蔵寺住職)が『虚空蔵菩薩と蓮長さま』と題し「人の心が変われば世界が変わる。お釈迦様はみんなが仏さまになることを願われた。生きて慕われ、老いて支えられ、病んでいたわれ、死んで拝まれるように日々過ごしていきましょう」と語った。
その後、写経、読経、唱題行に分かれそれぞれ研修を行った。
最後に津軽三味線奏者の笹川皇人氏の演奏で盛り上がり、散会となった。
参加者からは、「多くの人と一緒に信行活動を行なうことが出来、嬉しい」と言った声が聞かれた。
奈良・長顕寺で宗祖降誕八百年慶讃大法要
【奈良】四月二十九日、田原本町の長顕寺(小野瑞正住職)で宗祖降誕八百年慶讃大法要が営まれ、僧侶や檀信徒、関係者およそ300人が参拝した。
この慶讃事業の一環として、長顕寺では2年前から本堂の屋根葺き替えなど大規模修繕工事が行われ、美しくよみがえった姿がこの日お披露目された。
法要に先立って約30人の稚児や檀信徒が近隣から境内を練り歩き、本堂の前で子供たちの発育増進を祈る祈祷が行われた。
慶讃法要では、小野住職によって宗祖降誕への報恩と今後の更なる広宣流布を誓う奉告文が読み上げられ、檀信徒たちは団扇太鼓を打ち鳴らして花を添えた。
小野住職は挨拶で「御降誕一千年の日まで耐えうる立派なお堂にしていただきました。多くの人であふれ、広くお題目が発信されるお堂であり続けるよう、更に精進してまいります」と語った。
終了後、修復された本堂や壁画の案内が行われ、堂内は参拝者たちの晴れやかな笑顔で満たされた。
北海道南 福島町妙蓮寺で法灯継承式
【北海道南】平成31年4月29日、福島町妙蓮寺で第4世岡観要師から第5世岡要樹師への法灯継承式が行われ、僧侶檀信徒を合わせて約200名が参列した。
桜前線が北海道にも訪れ、爽やかな陽気の中、13時より万灯講に先導され、檀信徒・稚児を伴っての入寺練行列が行なわれ、団扇太鼓とお題目の声とともに、見守る沿道の人々のあたたかい声が町内に響きわたった。
続く本堂での法灯継承式では、観要師から要樹師へ払子が手渡された。
挨拶では観要師が「多くの方に助けられていることを実感しながらの50年。新しい時代への良き節目に一片の悔いなく託せることは誠にありがたい」と涙ながらに語り、
新住職となった要樹師は「全てのご縁に感謝の気持ちを忘れず、檀信徒の皆さまの喜び・悲しみに寄り添い、地域より信頼されるお寺であり続けることを目指し精進していく」と力強く誓った。
集まった笑顔の檀信徒からは口々に慰労と激励の言葉が贈られていた。
退寺した観要師は昭和43年に入寺、50年余に渡り住職として寺門興隆と檀信徒教化に尽力した。北海道南部管内において伝道担当事務長、宗務副長、声明師会会長、日蓮宗新聞支局長などを歴任。宗門においても僧道林主任を務める他、声明師としてさまざまな記念法要に出仕。継承式に先立ち宗門から一級法功賞が授与された。