全国の通信記事
2016年7月29日号
東京東 第四十五回身延山少年少女修養道場
【東京東】青年会(野口泰宏会長)は、を7月27~29日の二泊三日間、身延山本行坊を会場に開催した。
今回は小中学生45名が参加し、本山朝勤への参列や思親閣の登詣、お題目の写経など貴重な僧道体験をした。また山梨県立科学館にも訪れて、展示物や科学体験を通して感性や探究心を育むなど、普段の生活では経験する事のない有意義な三日間となった。
参加した子どもたちからは、「最初はお友達が出来るか不安だったけれど、すごく楽しい三日間だった。また来年も来たい」等の声が聞かれた。
茨城 子ども修養道場
【茨城】7月29日、水戸市本法寺別院(八鍬行誠住職)で子ども修養道場が開催され、38人の小学生が参加した。
子どもたちに「お寺での体験を通じてたくさんの友達を作って下さい」と呼びかけ、開会。午前中は高学年の子は写経、低学年の子はお釈迦様の塗り絵に取り組んだ。緊張しながらも、全員が思いを込めて仕上げることができた。
昼には青空の下でバーベキューを行い、午後からは雑巾やほうきを手にお寺の境内を掃除。頑張った後のスイカ割りは笑顔が溢れていた。
閉会式では修法師による迫力ある御祈祷を受け、子どもたちは名残惜しみながら帰路についた。
2016年7月28日号
長野 蓮華寺「寺子屋学園」・法興会「仏教学園」合同開催
【長野】七月二十八(木 )二十九日(金)両日、伊那市高遠町 大奥絵島様菩提所蓮華寺(長谷川湛道住職)において、日蓮宗上伊那法興会主催「上伊那少年少女仏教学園」と「蓮華寺寺子屋学園」が合同開催され、三十九名の子供たちが参加し、「いのちをむすぶ」というテーマのもと、一泊二日の楽しく尊い学びの時を過ごした。
上伊那地区では地区全体での「仏教学園」(五十回目)と単独開催の二ケ寺(蓮華寺「寺子屋学園」十八回目、遠照寺「修養会」五十一回目)が平行して行われており、今年は蓮華寺での合同開催となった。
少子化の中で、檀家さんの範囲を対象としている「仏教学園」は年々参加者が減少しているのに対し、檀家外のオープン参加に取り組んでいる「寺子屋学園」は参加者増の傾向にあるため、地区としても継続していくためには、募集・運営の仕方について改めて様々な方法を研究する必要があることを確認し、蓮華寺「寺子屋学園」の運営と中身に期待を寄せての開催となった。
寺子屋学園の参加募集の方法は、現代に求められている「いのちの教育」を前面に出すことによって、宗派色を出さない工夫がされ、郡内の各小学校に案内パンフレットの配布をお願いすることができる。その一方で中身は、開園式と閉園式は開経偈とお題目、子供たちの「六つのちかい」は、六波羅蜜を平易な言葉に翻訳し、次のようになっている。
一、 他のために はげみましょう。
二、 きまりをよく守りましょう。
三、 がまんづよく やりとげましょう。
四、 つねに 努力しましょう。
五、 いつも 気持ちをおちつけましょう。
六、 ものごとを正しく考えましょう。
夜のキャンドルセレモニーも雰囲気と
演出に工夫がなされ、灯りを落とした暗闇に静寂な曲が流れ、リーダーの中学生の女の子がスタンドの小さな灯りの下で次のモノローグ文を読んだ。
「今、お釈迦さまに神聖な炎をおあげしました。この炎は何億年の昔から燃え続けているいのちの炎です。
地球のはじまりは、真っ赤に燃える炎のかたまりでした。そこに雨が降り、やがていのちが生まれました。魚そして動物・植物、すべてのいのちが私たち一人一人のいのちにつながります。けっして一人では生きられません。一日を生きるためには、たくさんのいのちのおかげで生かされているのです。
皆さんが毎日口にするお米・魚・野菜など、すべてにいのちがあります。そのいのちを頂いているのです。私たちのまわりに茂っている木や草や花にも、水にも空気にもいのちはあります。自然の大きな恵みのおかげで、ささえられ生かされていることがわかります。大切なものは、目に見えません。日々の中にかけがえのないものがあります。
さて、私たちのいのちの始まりは、大地から出てくるのでもなく、天から下りてくるものでもなく、お母さんのお腹の中から生まれてきます。そのお母さんのお腹の中に、誕生より十か月前にいのちが生まれます。そのいのちは、お父さんお母さんの生きたいのちが、そのままにつづいています。お父さんお母さんのいのちと、私たちのいのちは別のものではなく、同じいのちのつながりをもっています。お父さんお母さんのいのちは、おじいさんおばあさんのいのちにつづいています。いのちのつづきをたずねて、みると私たちのいのちは、久遠(はるか)の昔につづいているいのちであり、みなさん一人一人を通して、永遠の未来につづいているのです。いのちは、受けつがれていきます。生まれてきたこと、育ててもらったこと、出会ったこと、すべてにありがとう。
このいのちの大切さに感謝し、いのちのきずなを大切に、一日一日をしっかりと生きていきましょう。」
御宝前に備えられた陶器グラス燭台の中にローソクの灯りが燃える前、子どもたちは手を合わせ、静かに聞き入りました。
キャンドルサービスの前には、助産師「ドウーラえむあい」池上道子さんによって、プロジェクター映像を使った誕生に伴ういのちの感動の講演があり、続いて、地球環境の保全に取り組む小牧崇さんのチェルノブイリのその後の映像と太陽光おひさまパワーと風力・水力発電のエネルギーの講演がありました。
総代役員さんによる本堂での「きもだめし」、婦人部役員さんによる素敵な風鈴作りなどもあり、いのちというテーマを、さまざまな角度から広く深く楽しく、十八年に亘って工夫を積み上げた一つ一つのプログラムに、子どもたちはもとより、運営に携わった総代・婦人部役員の方々自身も感動し、来年を約束しあい、来年は友だちを誘ってまた来たくなる、尊く楽しいいのちの学びの寺子屋学園でした。