2015年2月27日
福徳開運荒行祈祷祭
【山梨三】二月二十七日、南アルプス市上一之瀬の「うら身延・妙了寺(佐野顗誓住職)で「福徳開運荒行祈祷祭」が行われ、六十名を超える檀信徒が参列した。
この祈祷祭に際し、日蓮宗加行所の伝師を務めた岩手県法華寺の阿部是秀師と今年度の加行所にて荒行成満した荒行僧五名を迎え、檀信徒の福徳祈願と共に東日本大震災の復興祈願を行った。
この日は朝からの好天が一変し、春の嵐が吹き荒れる中、五名の荒行僧が水行を行った。寒風の中での水行をする姿に参加者たちは荒行中の厳しさに思いを馳せ、熱心に手を合わせて見守っていた。
その後、本堂にて佐野住職を導師に、阿部師と第三部修法師会長の安藤顗雄師を脇導師に荒行僧たちによる祈祷大法要が行われた。
この法要の中では佐野住職から阿部師に加判証が授与され、阿部師は妙了寺の加歴五十六世に就任した。
法要後、妙了寺筆頭総代の青柳勝氏は挨拶の中で「昭和二十四年の大火災での焼失からの復興に檀信徒一同尽力してゆく所存ですので、阿部五十六世上人にも今後より一層の温かいお力添えを頂きたい」と阿部師への加歴就任の祝辞を述べた。
阿部師はこれに対し、「ただ加歴になったというだけでなく、先師の功名を汚すことなく、さらに精進を重ねて妙了寺の法燈を益々輝かせることを願いながら、出来る限りの務めをしてゆきたい」と謝辞を述べた。
また昨年からの岩手県陸前高田市の被災寺院の復興の報告を行い「大震災の津波で流失した妙恩寺が新たに境内地を設けることができ、またその本堂に身延山でご祈祷頂いた悲母観音像を遷座するなど、昨年のこの妙了寺でのご祈祷祭で大いなるご利益を頂いた。本日お集まりの皆さんも法華経の信心を益々深めて頂きたい」と述べた。