全国の通信記事
2019年11月19日号
長崎・声明師会総会並びに研修会
【長崎】声明師会(合川泰通会長)は、去る十一月十九日、令和元年度日蓮宗長崎県声明師会総会並びに研修会を川棚町 常在寺に於いて開催し、県内僧侶三十名が参加した。
総会では、会務報告・全国代表者会議の報告を発表。その後、今年度以降の様々な活動予定などが、協議・報告された。
研修会では、宮崎県声明師会会長 吉田憲静 上人による「高祖讃」の講習が執り行われた。
「高祖讃」とは、日蓮聖人を讃える声明の中の一つでありながらも、約四十年前の日蓮聖人七百遠忌以降、あまり知られていない。しかし、来たる令和三年 日蓮聖人御降誕八百年の長崎県大会において、この高度かつ複雑でありながらも、日蓮聖人を讃える声明として、一人でも多くの檀信徒の皆様に理解していただきたいという会長上人の熱い想いにより実現した今回の講習である。
研修会後には、常在寺住職 合川天心上人導師の元、長崎県 本年度物故者の上人の法要が執り行われた。
何かを学ぶことは、他人に伝えることである。そして、他人に伝えることは、自分自身が学ぶことでもある。今回の総会・研修会により、参加者一人一人が様々なことに関心をいだき、伝えることの大切さが高まった意義ある研修会になった。
2019年10月4日号
長崎 第四十七回長崎県護法大会
【長崎】十月四日、長崎市市民会館文化ホールで、長崎県内の檀信徒と僧侶約千名が集結し、第四十七回長崎県護法大会が開かれた。
二年に一度開催されいてる長崎県護法大会の今年の大会スローガンは「信仰元年~想いをあらたに」。
大会実行委員長の森慈弘氏は平成から令和へ移り変わる時代の中で、いかに我々が先祖から引き継いできた信仰を次世代に伝えていくかを考える大会にしたいとのことで、以上のように大会スローガンを定めたという。
大会は、はじめに渡部智文長崎県宗務所所長を導師に、長崎県声明師会、長崎県修法師会、長崎県青年会出仕のもと、檀信徒と共に法味を言上した。
法要後、身延山大学特任教授庵谷行亨上人が「信仰の相続」と題して講義をし、講義後は、俳優の嵐圭史氏の清興「一人語り~日蓮さまのお心に聴こう~」があった。
参加した檀信徒(七十六歳女性)は「庵谷先生のお話がとても為になった。世間では終活ということをよく聞くようになったが、自分自身の終活については考えたことが無かった。まだ元気なうちに自分の葬儀のことや、家や墓の相続のことなどを、家族やお寺さんと話をしておこうと思いました」と話しており、それぞれが自身の信仰のこれからについて考える機会となった。
2019年7月29日号
長崎 第四十一回夏季仏教修養道場
【長崎】七月二十九~三十一日、長崎県島原地区寺院の青年僧で結成する「普賢会」(会長 酒井敬廣上人)は第四十一回夏季仏教修養道場を南島原市正妙寺を会場に開催し、小学一年生~中学三年生の二十七名が参加した。
夏休みでも、巣ごもりがちな子供たちを集めて、宗教教育と修養を根本とし普段の生活から離れた非日常的な活動を増やした内容で毎年実施し、今回で四十一回目を迎え、親が道場生という子も少なくない。
今の世情をみてみると、犯罪の低年齢化や複雑化・様々な自然災害・外交問題などと沢山の諸問題を抱えていることがわかる。しかし、様々な問題を抱えていながら、私たち一人一人の関心が非常に薄いのが現実でもある。
そこで今年は、身近で自然災害が起こる昨今、私たちは色々な「おかげ」を戴きながら日々生活していることを今回のテーマのひとつとして、仏教の教えを通して自分の肌で、様々な事に子供たちや私たち大人が少しでも関心を持ってもらえるように一日目は、ワークショップにて水に溶ける灯篭を作成。一人一人が、お題目の書写や様々な想いを灯篭に書き込んだ。作成した灯篭は夕方のお勤めの後、海岸へと運び、子供たちの賑やかな声のもと、海へ浮かべ亡き御霊への追善供養を行った。
二日目は、プールにてひと遊びした後、郷土料理である「かんざらし」を作成。核家族となり、日頃家で作ることのない郷土料理に、子供たちは「作ることの大変さ・楽しさ」を肌で感じ、一人一人が様々な「おかげ」を戴きながら、生活していることに気づいたに違いない。
子供は本当に素直である。このような子供たちと一緒にこれから先、私たち大人は何をどう伝えていかないといけないのか、節に考えないとならない。
常識や考え方の大事な基準である宗教教育を学び・伝えることが、私たち大人 特に宗教者の役割であり、伝えることによって、大人自身も学び子供も得がたい体験をすることに意義を感じた充実した夏の三日間であった。