2024年3月5日
東京東 公開講演会
【東京東】令和6年3月5日、江東区玉泉院(井上慶亮住職)にて、東京東部布教師会が「愛される寺」をテーマに公開講演会を開催し、管内教師12名が受講した。
講師には、「お寺の掲示板大賞」受賞やテレビ出演等で注目を集める渋谷区妙円寺の本間大智住職を招き、寺・墓・葬式の3離れが進む中「選ばれる寺」になるために何が大切か、御教示頂いた。
本間師がまず初めに述べられたのが境内の掃除やベンチの設置など、僅かな気配りと労力が親しみやすい寺を作るという。そして次に、檀信徒のカルテを作成する事を推奨された。カルテに法要や葬儀記録、親族情報、相談話などを記述しておくことで、檀信徒との関係を深めることに役立つと述べられた。
さらに年回法要案内や寺報の発行、戒名説明文の作成、法話会の開催など、寺が積極的に檀信徒へ働きかけていく事が大切だと説かれた。妙円寺の法話会では落語や講談が喜ばれ、行事の告知についてはSNSも利用するが、直接の声かけが一番効果的だったと話された。
後半では永代供養墓や樹木葬墓地の建立についてお話頂き、注意点として業者によって契約条件に差がある点を挙げられ、建立する際は必ず複数の業者、さらには契約している寺院からも話を聞くようアドバイスを頂いた。
最後に掲示板の活用を勧められ、掲示板の言葉1つで寺の印象が明るくなると語られた。掲示する言葉を自身で考え続けるのが大変であれば、感銘を受けた言葉を引用しても良いという。本間師自身も最近は引用した言葉を啓示する事が多いとのことだった。
講演を終え東京東部布教師会の﨑津寛光副会長は「実践的で大変わかりやすい内容だった」と本間師に礼を述べ、「自坊でも僅かな気配りから見直していきたい」と話された。