2024年2月3日
東京北 寒修行
【東京北】大寒の1月20日より節分の2月3日の15日間、台東区谷中を拠点に、東京都北部管内寺院有志の僧侶による寒修行が行われ「南無妙法蓮華経」御題目の声と、団扇太鼓の音が町に響き渡った。
日本仏教における年中行事には、一年間で最も冷え込む寒中に、寒苦を忍び修行する「寒修行」という伝統がある。日蓮宗では団扇太鼓を打ち鳴らしながらの唱題行脚が一般的におこなわれているが、北部の寒修行は、谷中を中心として管内寺院を唱題行脚して巡っている。毎年、自宅の門前で合掌して寒修行僧の隊列を待つ人々や寺院関係者が多く、その様な温かい心に支えられ寒修行という伝統が受け継がれている。
路上に於いて地域の皆さまの安穏を祈り、各寺院では御祈念と先師回向を行う。谷中の寒修行は50年以上の歴史があり、この間、谷中の様相も変わり、寒修行僧の隊列を待つ町の人々も世代が替わりはじめた、しかし、手を合わせる真摯な表情は変わらない、歴代の寒修行参加の僧侶、並びに、それを支えてきた谷中の人々の成果であろう。支えて下さる方々に感謝をしつつ、本年も無事に最終日を迎え円成となった。