2023年7月15日
新潟西 柏崎番神堂萬巻会
【新潟西】7月15日柏崎市番神堂(田村照明主管)で萬巻会、翌16日に中越沖地震第17回忌慰霊法要が行われた。
番神堂は佐渡配流から赦免された日蓮大聖人が着岸された番神海岸を見下ろす岬に建つお堂で、祀られている三十番神は日蓮大聖人自ら勧請されたと伝え聞く。
15日に行われる萬巻会へは毎年多くの人々が参拝し午前中には大祈願法要が行われ、参拝者の御祈願のほか地域や世界の安寧が祈念された。午後は施餓鬼法要がおこなわれたほか、寺庭婦人と信徒有志による和讃が奉唱され、僧俗一体となっての御題目の声が響き渡った。
また翌16日は、中越沖地震の第17回忌慰霊法要・復興祈願が行われた。平成19年に発生した中越沖地震では、15人が死亡し、2316人が重軽傷を負うなど甚大な被害がもたらされた。この番神堂でも、鐘楼堂が倒壊するなどの被害を受けたが、年内に鐘楼堂を再建し、翌平成20年より毎年欠かさず慰霊法要を行っている。
法要に先立ち、新潟県西部青年会による中越沖地震慰霊行脚が行われ、柏崎市内には青年僧による力強いお題目が響き渡った。
地震発生時刻の午前10時13分には黙禱が行われ、亡くなった15人の慰霊と、近年に発生した様々な自然災害、コロナウイルスなどの疫病による犠牲者の慰霊、ロシア連邦によるウクライナ侵攻と全世界での紛争の終結と世界平和が祈念された。
両日の導師を務めた田村照明主管は挨拶で「新潟は日蓮大聖人にとって大変ご縁のある土地柄ですが、ましてやこの番神堂は宗祖が直接足を踏み入れられた聖地です。この地でこのような法要が行われたことを、心からありがたく思います。現在の世の中は大聖人の御在世と同じように多くの災害に見舞われています。亡くなった方々の無念さを心に留め、彼らの分までもお題目を唱え、悔いのない人生を送っていくことが、私たち生きている者にとって必要なことではないでしょうか。」と思いを述べた。