2019年4月21日
福井北 永平寺町圓壽寺で法灯継承式
【福井北】四月二十一日、永平寺町松岡上合月圓壽寺で宗祖御降誕800年慶讃法要と法灯継承式が営まれ、延べ約五百人が参列した。
稚児行列が堂内を廻った後、来賓として大本山池上本門寺貫首菅野日彰猊下をお迎えして、開式となった。
三十四世住職の森惠司師は慶讃文で、宗祖の発心の源は父母への孝行の心であると讃え、四十五年間にわたり住職を務めてきたが、宗祖御降誕800年慶讃の活動の趣旨の一つに次世代への信仰の継承があり、一般の家庭から志して仏弟子となった宇野広希師に法灯を継承する決心をした、と述べた。
宇野師は三十五世入寺の奉告文で、最初は出家を両親に反対されたが、法華経お題目のお力と、お祖師様、また周りの人々、圓壽寺の檀信徒の皆さんのお導きで今日の日を迎えることができた、これから、今は亡き父と、参列して見守ってくれている母、そして檀信徒をはじめ皆さんにご恩返しをしていきたい、と述べた。
菅野猊下から檀徒一同に表彰状が贈られ、続けて祝辞を述べられた。宇野師が立正大学在学時、池上本門寺の奥学僧として猊下のお側近くにお仕えした際、池上本門寺の晋山式の準備で背中の持病が悪化された猊下の奥様を、献身的に介助したことに触れ、「妻への献身を自分のこと以上に有難く思い、入寺と聞いて駆けつけました。」と感激に声を震わせ、「そのような優しい心を持った宇野師を、どうか檀信徒の皆さんで支えてあげてください。」と締めくくられた。